伸びない人の口グセ

 では、どのような中途採用者が活躍するのか。
 それは簡単です。
 ちゃんと素直に新しい組織に馴染むかどうかです。

 前の会社のルールを上書きして、新しい会社でのルールに合わせる。
 もし挨拶するなら、する
 もしメールに返信が必要なら、する

「そんな簡単なことでいいの?」と言われることを、キチッとできるかどうか。
 そのときに、

「前の会社ではこうでした」
「なぜ私がそれをやらないといけないのですか」

 と反発する人は、その後、その会社で見事に活躍しないようになっています。

 そして、また別の会社へと飛び立っていく。
 そんなことを繰り返す無能な人が多すぎるのです。

ルールを指摘できる人であれ

 中途で入ってきた人に向き合うには、コツがあります。
「自分が人間として上に立つことで、相手も言うことを聞く」と勘違いしないことです。
 マウントを取ろうとするのはNGです。

 上司と部下は、あくまでも会社のルールで規定された関係です
 ルールで規定されていない友達関係のように、強い人や、詳しい人が力を持つという関係ではないのです。

 ルールがきちんとあって、そのルールに対して「できていない事実を淡々と指摘する」ということであれば、パワハラにはなり得ません。
「赤信号だから止まってください」と、ルールに従ってモノを言う分には、感情が入り込む余地はないのです。

 赤信号を守らなかったことを指摘したら、「パワハラだ!」と言い返されるなんて逆ギレもいいところです。
 ちゃんと中途入社の人たちにもルールを伝えられる人になりましょう

(本稿は、『とにかく仕組み化』の著者が特別に書き下ろした内容です)