3年前のライフプラン表では
「大丈夫」だったのに……

 お金の貯め方を知りたいと相談に来たのは、3年ほど前にライフプラン表を作ってもらったという会社員のGさん(49)。当時のライフプラン表を見ると、教育費の心配もなく、老後資金も順調にできる見込みという結果でした。

「将来大丈夫という太鼓判をもらったのだから、少しくらいお金を使っても平気だろう」という隙ができてしまい、近場への家族旅行に何度か行ったり、いつもより少しだけいいものを買う頻度が増えたりと、やや散財傾向で暮らすようになりました。家計は大ざっぱにしか把握していないので、赤字になるときがあっても気が付きません。貯金も減る傾向にあったようです。

 ところが、昨年、ライフプランを大きく崩す出来事が起きてしまいました。一人息子が大学を浪人したのです。大学の学費の前に予備校代がかかることになり、支出額が大きく増えました。また、時を同じくして、年上の妻(53)が体調を崩しました。これまでは共働きでしたが妻は退職。体調が戻ったらまた仕事を探すそうですが、予想外の収入減です。

 収支に大きく影響することが2つ同時に起こり、3年前のライフプラン表は意味のないものになってしまいました。その当時に予想した状況と今とがあまりにかけ離れているので、夫婦の老後は大丈夫か、子どもに必要なお金をかけてあげられるのかなど、かなり不安になられているようです。

 ライフプラン表を作成してもらい、油断してしまったことを悔やんでおられますが、もう後の祭り。今できるのは、現状を少しでも改善し、新たに良好な家計を作る努力をするしかありません。