救急車の有料化に賛否両論!次に有料化されるのは「水」と「安全」かもしれませんPhoto:PIXTA

三重県松阪市が導入した「救急車の有料化」が話題です。しかし、これは始まりにすぎません。日本の公的無料制度は限界を迎えており、次に有料化されるのは「水」と「安全」かもしれません。(百年コンサルティング代表 鈴木貴博)

日本最大のインフラ「水」「安全」も
タダ同然ではなくなるかもしれない?

「日本人は水と安全はタダだと思っている」

 というのはアメリカ人が日本を批判的に表現するときの言い方です。

 実際はタダではないのですが、あまりに安いので気にならない。東京都(23区などほぼ全域)の水道代は2リットルのペットボトルと同じ量の水が1.5円です。「湯水のように使う」という慣用表現があるくらい安いのです。

 アメリカ人が「水」と一緒に「安全」を口にするのは、他の国に比べて犯罪が少なく治安がいいという意味だけでなく、安保で米軍にちゃっかり守ってもらっていることを揶揄(やゆ)しているわけでもあります。

 こういった私たちがタダのようなものだと思っているものは他にもたくさんあって、それらが今後どうなるのかをこの記事で取り上げていきたいと思うのですが、そのひとつに「救急車」があるのです。それがタダではなくなることが話題になっているので、まずその話から始めたいと思います。