一方、高田詩織さん(仮名・33歳)は、友人の結婚式に参加した際、あるスピーチにかなり不愉快な思いをしたという。

「友人の旦那さんは、かなり親にかわいがられているらしく、父親がスピーチをするときに『◯◯(新郎の名前)は、小さな頃から勉強も運動もとてもよくできて、文武両道だった。小学校の頃はお絵描きコンクールで金賞をとり、中学校から高校まで成績はオール5。安定した職に就き、しっかり稼ぐ大人になり、本当に自慢の息子』……と、とにかく自分の息子を褒めちぎっていました」

 息子の結婚がさぞやうれしかったのだろう。しかし、待てど暮らせど、そんな自慢の息子と結婚をしてくれた新婦の名前は出てこない。

「一言も友人の名前は出ないまま、最後の最後に『そんなわけで、◯◯の子どもはとても優秀になるはず。子作りがんばってください』という時代錯誤な言葉でスピーチは締めくくられました。その後、旦那の両親は各テーブルにあいさつに来ても、息子の話ばかりして去って行きましたね。私は、結婚式で初めて旦那さんに会ったので、彼になんの思い出もないし、新婦に対してまるで配慮がない先方の両親の態度が不気味でした。一緒に参列した友人も同じことを思ったらしく、『新婦の両親の気持ちを考えるとつらい』と話していました」

 なんとも、新婦の今後が思いやられる結婚式だ。

長引くコロナ禍で
結婚式を4度延期

 また、コロナの流行によって、結婚式を延期せざるを得なくなったケースは少なくなかった。宮田由梨子さん(仮名・32歳)も被害者のひとり。宮田さんは2020年春に挙式予定だったが、結局4度の延期を強いられた。

「最初は親族の猛反対や世の中の雰囲気的に式を挙げられる空気ではなくなり、挙式1週間前に延期を決断しました。当時は、“結婚式どうする問題”がネットでも話題で、<こんな時期に結婚式しようとするやつ迷惑すぎる><どうせみんな行きたくないんだから、延期じゃなくて中止でいいのにww>などの書き込みを見て、精神を病みましたね」

 半年後に挙式を予定していたが、さらに感染者が増加し、再び延期。その後、2021年の年明けに開催を予定していたものの、このとき2回目の緊急事態宣言が発出されてしまう。

「宣言中は酒類の提供が難しいため、親族や親しい友人に開催するかどうかを相談していました。やはり、お酒が飲めないのはどうかなとみんな思っていましたからね。結局『お酒のない結婚式なんて見てられないし、誰も行きたくないでしょ(笑)』と会社の上司にバカにされて、悔し涙を流しながら3回目の延期を決めました」

 同年秋の開催を目指していたものの、その際はワクチンの接種の有無が親族間で火種となったようだ。

「親族の中でも参加者全員がワクチン接種しないとダメだという人がいる一方で、そもそもワクチンに懐疑的な人もいました。両者が折り合わず、もう面倒になったのでまた延期しました」

 そんな4回の延期を経て、5度目の正直で2022年の年明けにようやく決行したという。しかし、晴れて心置きなく式を迎えられたわけではなかった。