そちらに進んだメリットを考えたところで引き返せないなら、あえて「前しか見ない、今の選択で成功することだけを信じる」姿勢で挑んでみる。大丈夫。選択を繰り返すうちに、自分が物事を決める時に大事にしている基準が明確になってきて、やがて選択に迷いがなくなってきて、自信が持てるようになるはずです。

 10代から20代にかけての「最初の選択」は、自己理解を深めている最中の選択だったでしょうから難しかったはずです。これからは過去の経験をもとに選択できる場面が増えて、どんどん決断に迷いがなくなってきます。それに、日常的な選択はあとから取り返せるものもたくさんあります。

元乃木坂46のアイドルが
カウンセラーに転身した理由

「現在、民間企業で研究職として勤務している会社員です。2年前に大学院で修士号を取得し、昔からの夢であった研究を仕事にすることができました。

 しかし、実際に2年間働いてみると、自分の仕事が世間に与えるインパクトの小ささや、今の会社で将来どのようなキャリアを描くのかがなんとなく想像できるようになってしまい、理想と現実のギャップに悩むことが日々多くなりました。

 現在は中元さんと同じ27歳で、大学での博士号の取得や他企業への転職を考えると、挑戦できる年齢としては今が最後なんじゃないかと考えるようになりました。

 中元さんは、アイドルを卒業後、カウンセラーという別の道に進みながらも大学に通われた経歴をお持ちで、私が進みたい道の一つを体現しているように感じました。

 今の企業で頑張ってみるか、新たな道を模索するかを決めるのは最終的には自分だとわかっているのですが、今後を決める上でのアドバイスや、中元さんの経験談などあれば教えていただけると嬉しいです」(めもつん・27歳・男性)

 挑戦するのに年齢は関係ないと世間では言われます。実際、大器晩成型の人のサクセスストーリーは心打たれますし、「自分もまだまだこれからだ!」と希望をもらえます。挑戦する人は何歳だろうと関係なくすごいです。