Q.退職金に税金はかかる?
A.かかる。ただし、受け取り方で金額が変わる

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 毎月の給与と同じように、退職金にも所得税と住民税がかかります。退職金にかかる所得税・住民税は、退職金の受け取り方によって金額が変わってきます。

 退職金の受け取り方には、大きく分けて「一時金」「年金」「一時金&年金」の3種類があります。退職金を一時金として一括で受け取るときには「退職所得」という所得になります。退職所得は分離課税といって、他の所得とは区別して課税されます。退職所得に所定の税率をかけ、控除額を差し引くことで、所得税や住民税の金額を算出します。なお、一時金の場合は社会保険料の負担がありません。

 退職金を年金で受け取る場合は「雑所得」という所得になります。雑所得は、他の所得と合わせての総合課税。雑所得に所定の税率をかけ、控除額を差し引くことで、所得税や住民税の金額を算出します。また、年金で受け取る場合は社会保険料もかかります。

 退職金を一時金&年金で受け取る場合は、一時金の部分は退職所得、年金の部分は雑所得として税金を計算します。

退職金にかかる税金退職金にかかる税金 拡大画像表示
【10秒チェック!】退職金には長年働いてきたことのねぎらいの意味があるため、退職所得控除を適用したり、他の所得とは別の計算をしたりして、税金の負担が軽くなるようにしています。