新日本酒紀行「こんにちは 料理酒」奥州街道旧矢吹宿に立つ大木代吉本店 Photo by Yohko Yamamoto

プロが絶賛!地元の酒米でうま味豊かに極めた最上の料理酒

 料理人から圧倒的な支持を得る「こんにちは料理酒」は、大木代吉本店の代表作だ。創業は1865年で、初代代吉さんが醤油蔵から分家し、福島県西白河郡矢吹町で開業。町は江戸時代に奥州街道の宿場として栄え、明治時代に宮内省の御猟場が設置された。猟に訪れた朝香宮が2代目代吉さんの酒を気に入り、随行した雅楽師の「酒造りも楽器を奏でることも、神様へのささげ物」の言葉から「楽器正宗」と命名。1974年、後の4代目、一也さんは農薬不使用の米で純米酒「自然郷」を醸し、その酒を基にアミノ酸量が3倍以上の無添加料理酒を開発。すると、料理人や食品加工業者、自然食品店が大注目。