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レアメタル権益投資に動くトヨタグループ
実働部隊の豊田通商が抱えたリスクの正体

週刊ダイヤモンド編集部
2010年2月15日
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 新型「プリウス」などの大規模リコール(回収・無償修理)問題が、トヨタグループを大きく揺るがしている。だが、ハイブリッドカー(HV)が今後の屋台骨であることは変わりない。リコール騒動にかき消されがちだが、その生命線となるレアメタル(希少金属)の独自調達の動きは要注目である。同グループは、生産が中国や南米に偏り、将来的な供給不足が指摘されるリチウムやレアアース(希土類)の安定的な調達ルートを確保しようと、権益投資に乗り出しているのだ。

 今年1月、トヨタグループの総合商社である豊田通商は南米アルゼンチンで、HVや電気自動車の電池に使用されるリチウムの資源開発に参画することを決めた。開発するのはチリとの国境に近いアルゼンチン北西部のオラロス塩湖。2012年にも生産を始め、2014年には炭酸リチウムを年間に1万5000トン、エコカーのリチウム電池に換算して300万台分の生産を目指すという。国内企業によるリチウム権益の取得は初となり、トヨタ自動車などへの安定供給につなげたい考えだ。

 リチウムとともにトヨタ自動車が喉から手が出るほど欲しいのが、レアアースの一種で、エコカーのモーターの性能を高めるネオジムとジスプロシウムだ。

 実は同グループは早い段階からレアアースを含むレアメタルの独自ルートによる調達を模索。2005年から独自調査に乗り出し、世界中で優良な案件を洗い出してきた。

 その調査結果を基にグループの資源調達を担う豊通が実働部隊として動いている。ネオジム投資では、2008年末にインド産ネオジムの商権を持っていたレアアース専門商社の和光物産を買収して、豊通レアアースを設立。また2009年1月にはベトナムの大型鉱床の開発権を取得している。同社は「あわせて日本のレアアース輸入量の2割に相当する年間約1万トンの確保にメドをつけた」という。

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