ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
保田隆明 大学院発! 経済・金融ニュースの読み方

三洋電機 3カ月で株価2倍の不思議

保田隆明 [神戸大学大学院経営学研究科准教授、昭和女子大学非常勤講師]
【第28回】 2009年6月25日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

 三洋電機の株価がウナギ登りである。この3か月ほどの間で株価がほぼ倍になっている。三洋電機はパナソニックの子会社化される予定であるが、パナソニックによるTOB価格は131円と去年の12月に公表されている。今年3月ごろまでは、三洋の株価はそのTOB価格にさや寄せする形で推移していた。それがこの3か月ほどの間にいきなり右肩上がりの株価となっている。

 最近は、日本の株式市場全体も登り基調であるため、その影響もあるとは思われるが、東証株価指数であるTOPIXとこの3ヶ月間のパフォーマンスを比較してみても、やはり三洋電機のパフォーマンスの良さは市場全体のパフォーマンスだけでは説明がつかない。

 証券会社のアナリストも、特に同銘柄を積極的にお勧めしているわけではない。むしろ複数のアナリストは今の株価は合理的な説明がつかないとして、むしろ売った方がいいと言っているぐらいである。

環境プレミアムか?

 このような状況において、三洋電機の株価の動きはどのように解釈すればいいのであろうか?ひとつには金融不況を乗り越えるにあたって、各国で新たな成長産業を模索しているところであるが、その中で環境ビジネスが有望なものとしてクローズアップされていることが挙げられる。二次電池、太陽電池という次世代の環境にやさしいエネルギー事業を有する三洋電機は、かつての我々のイメージである白物家電メーカーから、今や環境企業の代表格になりつつある。したがって、環境銘柄プレミアムがついたことで、株価が急騰しているのかもしれない。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR


おすすめの本
おすすめの本
保田隆明氏の著書「実況LIVE 企業ファイナンス入門講座」好評発売中!

経済・金融のグローバル化に伴い、企業を取り巻く環境は複雑化。ビジネスパーソンにとっても、経営戦略とファインスに関する知識は不可欠になっています。本書では、資金調達やM&Aなど、経営戦略とファイナンスの関係を基本から徹底解説します。 2100円(税込)

話題の記事

保田隆明 [神戸大学大学院経営学研究科准教授、昭和女子大学非常勤講師]

1974年生まれ。神戸大学大学院経営学研究科准教授、昭和女子大学非常勤講師。リーマン・ブラザーズ証券(東京/ニューヨーク)、UBS証券東京支店で投資銀行業務に携わる。その後、起業、投資ファンド運用等を経て、10年より小樽商科大学大学院准教授、14年より昭和女子大学准教授、2015年9月より現職。雑誌、テレビや講演で金融・経済をわかりやすく解説する。著書は「あわせて学ぶ会計&ファイナンス入門講座」「実況LIVE 企業ファイナンス入門講座」(ともにダイヤモンド社)ほか多数。早大院商学研究科博士後期課程満期退学。
保田氏ブログ

 


保田隆明 大学院発! 経済・金融ニュースの読み方

仕事と両立しながら大学院に通い始めた保田隆明が、大学院で学ぶからこそ見えてきた新しい視点で、世の中の「経済・金融ニュース」をわかりやすく解説する。

「保田隆明 大学院発! 経済・金融ニュースの読み方」

⇒バックナンバー一覧