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「引きこもり」するオトナたち

“履歴書の空白”がむしろ武器になる?
「引きこもりビジネス」の胎動

池上正樹 [ジャーナリスト]
【第154回】

 当コラムをきっかけに、引きこもり状態の当事者や失業中の人たちの間で、いろいろな動きが新たに生まれている。

 5月25日、仕事探し中の50歳代のMさんの呼びかけによって、東京都中央区でキックオフミーティングが開かれた任意団体「中高年人材センター」が、その一例だ。

求人4万件以上なのに200社書類落ち
閉塞感を打破したい中高年の集い

 Mさんは、<2年半もの間、ハローワーク、人材銀行(管轄はハローワーク)、ネット、新聞、新聞ちらし、雑誌などありとあらゆる方法を使って、200社程度の求人に応募したが、ほとんど書類選考で落ち、なかなか面接にすらたどりつけない状況である>と、HP上で自分自身を紹介している。

 Mさんによれば、ハローワークで、40歳代、50歳代と年齢を入力して、1ヵ月以内に受理されたその年齢で応募可能な「東京及びその近隣」のフルタイム求人を検索すると、4万件以上の求人が出てくる。しかし、「それは著しく実態が伴っていない数字ではないのか。多くの中高年は、求職活動に疲れ、世の中から見捨てられた気分でいるのではないか」という思いから、中高年人材センターを立ち上げたという。

 当日、会場に集まったのは、筆者を除いて17人。大半は記事を読んで駆けつけた読者の方で、欠席者も含めると二十数人が参加を希望しているという。

 参加者は、IT企業で勤務中に発症したうつ病で「無理が効かない体」になって治療中の人や、自分が定年まで雇用され続けるのか不安を抱いているという会社員、「ハローワークのあまりにもいいかげんな実態に非常に厳しい目を向けている」という人、農業に転身してマイクロビジネスの組み合わせで生計を立てようとしている人、社会貢献性の高い新規事業を考えている人、就労目指してデイケアに通っている人、子どもが当事者で引きこもり問題に関心を持つ親の立場など、実に様々だ。

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池上正樹 [ジャーナリスト]

通信社などの勤務を経て、フリーのジャーナリストに。主に「心」や「街」を追いかける。1997年から日本の「ひきこもり」界隈を取材。東日本大震災直後、被災地に入り、ひきこもる人たちがどう行動したのかを調査。著書は『ひきこもる女性たち』(ベスト新書)、『大人のひきこもり』(講談社現代新書)、『下流中年』(SB新書/共著)、『ダメダメな人生を変えたいM君と生活保護』(ポプラ新書)、『あのとき、大川小学校で何が起きたのか』(青志社)など多数。TVやラジオにも多数出演。厚労省の全国KHJ家族会事業委員、東京都町田市「ひきこもり」ネットワーク専門部会委員なども務める。YAHOO!ニュース個人オーサー『僕の細道』

 


「引きこもり」するオトナたち

「会社に行けない」「働けない」――家に引きこもる大人たちが増加し続けている。彼らはなぜ「引きこもり」するようになってしまったのか。理由とそうさせた社会的背景、そして苦悩を追う。

「「引きこもり」するオトナたち」

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