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「引きこもり」するオトナたち

「『ひきこもり村』開村アイデア会議」を開催
引きこもりが“問題”ではない社会は作れるか

池上正樹 [ジャーナリスト]
【第144回】

 「引きこもり」が問題にならなくなったその村は、きっと誰にとっても生きやすい、優しい村に違いない。

 そんな「ひきこもり村」の開村をテーマに、あなたが「ひきこもり村」の村長だったら、どんな村にしていくか、どんな商いや学校があり、どんな風習や決まりごと、街並みがあるのかなどを対話するフューチャーセッションが、2月3日に東京都新宿区で開かれた。

 主催したのは、「関東ひきこもり問題フューチャーセンター『庵IORI』」(仮称、以下「庵FC」)。自らの身内にも当事者がいるという「庵FC」ディレクターの川初真吾さん(一般社団法人「コヨーテ」代表理事)によると、「庵」とは、風流人などの浮世離れした者や僧侶が執務に用いる質素な佇まい、草庵(そうあん)をイメージしたもので、今年1月に仮の名称変更をしたという。

 残念ながら筆者は参加できなかったが、大手企業に勤務する会社員の3人が、今回もこれまでと同じように、無償のプロボノ活動として、ファシリテーターを務めた。

1人ひとりが「村民」として
「ひきこもり村」の未来を見つめる

 何かに心を突き動かされるのだろう。この日も、当事者が数多く参加したという。

 よく地方の街で講演すると、遠くの街からも駆けつけてくれる当事者や家族は少なくない。どんな事情があったとしても来てくれるということは、それぞれの心の内に、行動の源泉になる何かがあるのだろうといつも思う。

 今回、「引きこもり」やフューチャーセッション自体に関心があると言って、初めて来た人もいたという。行動の源泉になるモチベーションは様々だ。

 自分に何ができるのか、よくわからない。ただ、何かの社会問題の解決に関わりたい。その1つとして、「引きこもり」という大きな課題がある。

 ファシリテーターの会社員は、今回のために、「ひきこもり村」のメッセージを作成し、参加者にスライドで見せた。そこには、引きこもり本人や経験者と、それ以外の人たちとの関係性が端的に示されている。

 これまで行われてきた会合の多くでは、当事者たちが、親や支援者、未来のステークホルダーたちに囲まれて、質問攻めに遭うことが少なくなかった。これでは、当事者たちは疲れしまう。

 ところが、この日は、みんなが同じ村人として、村のことを一緒に考えている。本人のほうを見るのではなく、村の未来を見つめているのだ。

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池上正樹 [ジャーナリスト]

通信社などの勤務を経て、フリーのジャーナリストに。主に「心」や「街」を追いかける。1997年から日本の「ひきこもり」界隈を取材。東日本大震災直後、被災地に入り、ひきこもる人たちがどう行動したのかを調査。著書は『ひきこもる女性たち』(ベスト新書)、『大人のひきこもり』(講談社現代新書)、『下流中年』(SB新書/共著)、『ダメダメな人生を変えたいM君と生活保護』(ポプラ新書)、『あのとき、大川小学校で何が起きたのか』(青志社)など多数。TVやラジオにも多数出演。厚労省の全国KHJ家族会事業委員、東京都町田市「ひきこもり」ネットワーク専門部会委員なども務める。YAHOO!ニュース個人オーサー『僕の細道』

 


「引きこもり」するオトナたち

「会社に行けない」「働けない」――家に引きこもる大人たちが増加し続けている。彼らはなぜ「引きこもり」するようになってしまったのか。理由とそうさせた社会的背景、そして苦悩を追う。

「「引きこもり」するオトナたち」

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