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ビジネスマンのための中国経済事情の読み方

返品不可、アフターケアなし!?
中国のネット通販事情

――生活に浸透するネット店舗『淘宝網』

高田勝巳 [アクアビジネスコンサルティング代表取締役]
【第17回】 2008年6月19日
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 最近、中国でもネットショップでの買い物が相当普及してきた。普通の店より価格が安い(【表1】参照)のと、その決済と宅配の利便性が人気の主な原因と思われる。その中で、一番人気のサイトは『淘宝網』。日常用品から電気製品、アパレル関係から食品、オフィス用品から化粧品、各種チケットから宝くじまで幅広く、ほとんどなんでも買える。配達は専門の宅配会社が数社あり、小さいものであれば5元(約75円)を支払えば家まで送ってくれる。早いものであれば注文の翌日に配達することも可能だ。

◎『淘宝網』のホームページ
『淘宝網』のホームページ

 弊社の社員の話によると、先日、両親が上海に遊びに来る前の日、スリッパとタオルが足りないのが分かったので急いで昼ごろに『淘宝網』で注文をしたら、翌日の朝9時ごろに家に荷物が届いたそうだ。

 買うことだけではなく、『淘宝網』に出店することも極めて簡単だ、以下Step1~3の手続きを済めば出来る。全部で30分も掛からない。当然、会社登記も必要ない。

◎『淘宝網』の出店ステップ

 それ故、サラリーマンや学生が副業として店舗を経営するケースも多くある。私の知人の20代の奥様も、ご主人が仕事の関係で毎月海外に行くのを利用して、海外の化粧品を安く仕入れては、販売している。大体毎月8000元(12万円)位の利益になるといっていたから、上海の主婦としては十分立派な稼ぎだ(大学生の初任給は2000元~3000元程度)。

「前払い」でも安心して買える
決裁システムが魅力

 『淘宝網』より先に、中国で同じようなネットショップビジネスをはじめたのは「EBAY」だったが、何故「EBAY」ではなく『淘宝網』に人気があるかというと、その決済方法にも理由があるようだ。「支付宝」といって、『淘宝網』に取引する時の独特の決済プラットフォームだ。まず買い手が『淘宝網』で注文し、代金を「支付宝」へ支払う。そしてきちんと商品が納品されたところで、買い手は「支付宝」に連絡。そこで初めて「支付宝」から店舗に代金が支払われるというスキームとなる。これでユーザーは安心かつ安全に買い物をすることが出来る。

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高田勝巳 [アクアビジネスコンサルティング代表取締役]

上海在住15年。日系企業の中国ビジネス構築を支援しながら、中国経済の動向を「現地の視点・鋭い分析・分かりやすい言葉」をモットーにメディア等を通して日本に発信している。三菱銀行(現・三菱東京UFJ銀行)本部証券部門、上海支店等を経て2002年より現職。主な著書に『中国株式市場の真実』(共著・ダイヤモンド社刊)がある。
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長年中国に住み、現地企業や政府と接してきた著者が贈る中国リポート。ニュースではわからない、現地で暮らしているからこそ見えてくる“リアルな中国”を紹介する。

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