今年の夏の高校野球・甲子園大会は8月8日(木)に開幕するが、今週末には、その代表権をかけた地方大会がすべての都道府県でスタートする。
注目はなんといっても昨年の夏、2年生ながら、1試合22奪三振の大会新記録を作った松井裕樹(神奈川・桐光学園)と今春のセンバツ大会で152キロを出した超大型右腕・安楽智大(愛媛・済美2年)が地方大会を勝ち抜き、甲子園で再びその快投を見せてくれるかだろう。また、読者もそれぞれ出身校の動向が気になるはず。7月はそんな熱い戦いが続く。
そして今年は、もうひとつ話題になりそうなことがある。高校野球に欠かせない要素としてブラスバンドによる応援演奏があるが、各会場で鳴り響くことが確実な新しい曲があるのだ。NHK連続テレビ小説『あまちゃん』のオープニング曲である。
高校野球の応援で
演奏されるのはどんな曲?
なにしろドラマの評判がいい。関東では視聴率が常に20%を超え、主人公が発する「じぇじぇじぇ」は流行語にもなっている。と同時にドラマで使われる音楽も人気が高まり、6月19日発売のサウンドトラックCDは週間売上でいきなり5位にランクされた。なかでもオープニング曲は「元気が出る」、「耳に心地よい」といった高評価を得ている。
高校野球の応援でブラスバンドが演奏するのは、その高校のオリジナルもないわけではないが、ほとんどが耳に馴染みのある「定番」の楽曲だ。元々は有名大学のオリジナル曲だったり、ヒット曲でノリの良いものをどこかの高校がアレンジし演奏、そのなかで人気が出たものが定番として残る。有名な「コンバットマーチ」は早稲田大の応援曲だし、法政大の応援曲「チャンス法政」もよく使われている。山本リンダのヒット曲「狙い撃ち」は高校野球でもプロ野球の中日の応援でも使われるが、もともとは明治大が応援曲として採用したものだ。