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田中秀征 政権ウォッチ

鳩山尖閣発言はなぜいけないのか

田中秀征 [元経済企画庁長官、福山大学客員教授]
【第191回】 2013年7月11日
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 尖閣問題をめぐる鳩山由紀夫元首相の発言の波紋が収まらない。参院選の選挙事務所でもこの話題に花が咲くと聞く。発言当日には、タクシーに乗っても、電車に乗っても、あるいは人に会っても、まわりはこの話題でもちきりだった。怒る人、あきれる人、笑う人がほとんどで、評価する人はいなかった。

 私は直後にテレビ出演したが、そのときは私が出ると知った視聴者から、鳩山発言についてのコメントを求める声が届けられた。

 鳩山氏と私は、細川官邸では私が首相特別補佐で彼が官房副長官、党(新党さきがけ)にあっては、私が代表代行で彼が代表幹事と、言わばコンビで仕事をした。それを知っている視聴者からの要請だろう。

 さらに私は、彼に自民党離党を説得した重大な責任もある。そのときは、彼の決断の速さに驚嘆したものだ。

鳩山発言にある「2つの問題点」

 一体、今回の一連の鳩山発言のどこがいけないのか。それを整理しておこう。

 まず、“鳩山発言”は発言内容と発言方法の双方に問題がある。

 私はかねてから、尖閣諸島が日本の固有の領土であり、日中間に領土問題が存在しないという政府の姿勢を強く支持している。

 だから鳩山氏が(中国側から)「盗まれた」と言われることに理解を示したことに憤慨する。

 それに今年1月の「尖閣諸島は係争地」発言(於北京)も論外だ。これを認めると、一国が勝手に他国の領土に領有権を主張すれば、いくらでも領土問題が発生し係争地が続出することになるからだ。

 ここでは、発言内容よりも発言方法や発言過程を問題にしたい。

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田中秀征 [元経済企画庁長官、福山大学客員教授]

1940年長野県生まれ。東京大学文学部、北海道大学法学部卒業。
83年、衆議院議員初当選。93年6月、新党さきがけ結成、代表代行。
細川政権発足時、首相特別補佐。第一次橋本内閣、経済企画庁長官。
現在、福山大学客員教授、「民権塾」塾長。


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かつて首相特別補佐として細川政権を支えた田中秀征が、期待と不安に溢れた現政権の動向を鋭く斬り込む週刊コラム。刻一刻と動く政局をウォッチしていく。

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