スマホ用ゲームアプリの広告で、ちょっとした異変が起きている。「アイコン型」という新たな広告形態が、急激な伸びをみせているのだ。
まずは図表1をご覧いただきたい。アイコン型広告「アスタ」の配信数が、今年3月から急激に増えたのが一目瞭然。それまでは月間2~4億だったものが3月には10億を超え、5月には30億、そして6月には75億と、うなぎ登りになっているのだ。
ゲームアプリの広告といえば、従来は「バナー型」が中心だった。バナー型は文章と絵で多くの情報を伝えられる反面、画面の表示域を大きく占有するし、一画面に複数を並べるといかにも「うざい」印象になってしまう。
ならばどうするか? このときアイコンに着目したのが、Webシステム開発企業マルジュ社である。アスタを提供する同社営業部部長・松本勇氏に話を聞いた。
アイコンなら画面に並べてもうるさくならず、絵柄でシンプルに内容をアピールできる。バナー型と組み合わせて複数の広告を一画面に表示できるうえ、あざとい印象も避けられるのだ。おかげでゲームアプリ製作会社は広告を効果的に利用できる。業界上位の3~4社がその利点に着目し、アスタを使うようになったことで、この3月から配信量が劇的に増加したのだと松本氏は語る。
実際の画面表示については画像をご覧いただきたい。アスタでは4つほどアイコンを配するのが一般的だが、まるでゲーム画面の一部のようにしっくり馴染んでいるのが特徴的だ。