ベトナムで人材会社を経営するアイコニックの安倉社長は、26歳のときに海外で働きたいと思い、単身、ベトナムの会社に就職。給料はダウンし、新卒の給料+αほどの条件でしたが、そこで経験を重ね、その後独立しました。

 しかし、ベトナムにも優秀な人材がおり、特にエンジニアについては日本人よりもずっと安く優秀な人材を採用することが可能です。もし海外で働く場合は、そうした人たちとライバルであることを認識しなければなりません。

日本人が現地の人にかなわない
語学、実務、ネットワーク

 一方、中国で人材会社を経営するスピリッツチャイナの田中社長によると、中国人のエグゼクティブの給料は高く、部長クラスですと業界にもよりますが、1500~2000万円、それ以上という方も多いといいます。

 海外で働く場合、メンバーレベルの職位の方の給料は、日本人は高く、アジア系の方の給料は低い状況です。しかしマネジャーや、ディレクターなど役職が上のポジションになってくると、給料はアジア各国のローカルの方でも高くなります。

 彼らは、現地での語学能力も実務スキルもあり、ネットワークもあります。その現地の方に日本人が現地で勝負をして、勝つことはなかなか難しい状況です。英語を学ぶ重要性は言うまでもないものの、少々英語を勉強している・話せることと、海外で活躍することには大きな隔たりがあります。

 一方で、実際にアジアのみならず世界に出ていって、現地採用を目指して転職活動をする方の数はかなり限られます。現地採用されて働くには、給料を下げてでも、チャレンジしたいという強い覚悟が必要です。

 また、日本で転職する際に、安易に「なんとはなく将来は海外でも働いてみたい」と面接で発言すると、経営者からは“わかっていない人”だという印象を持たれます。あくまでビジネスはリスクとリターンなので、そこにチャンスが大きいと判断すれば攻めますし、そうでなければ攻めません。そのときに駐在させる人材は、経営者からみてもちろん期待をかけられる人物ということとなります。ですから、海外で働くことに対して、安易な発言はすべきではないでしょう。