キャリアを考えるとき、目標を定めるよりも大事な“たった1つのこと”写真はイメージです Photo:PIXTA

転職市場では「経験」ばかりが重視されがちだが、本当に大切なのは「能力」だ。「営業しかやったことがない…」と嘆く人も、じつはヒアリング力、プレゼン力、コミュ力、数字管理能力、行動力、調整力など、多彩な能力を身につけているものだ。誰でも実践できる、過去を正しく捉えるキャリア戦略とは?※本稿は、森数美保『「何者でもない自分」から抜け出すキャリア戦略 やりたいことがなくても選べる未来をつくる方法』(日本能率協会マネジメントセンター)の一部を抜粋・編集したものです。

年収や肩書きだけで
キャリアは決まらない

 キャリアの市場価値は、何で測れると思いますか?

 専門性、年収、役職、経歴(学歴や在籍企業、転職回数など)、職種(求人数が多い職種)――こうした要素が挙げられるかもしれません。どれも重要ではありますが、私の考えは少し異なります。

 株式会社ジェイ エイ シー リクルートメントで、転職エージェントとして働いていた時の話です。人材紹介業は、一般的に転職決定者の理論年収の30~35%を成功報酬として、企業から受け取るビジネスです。

 そうした仕組みの中においては、年収が高い、いわゆる「経歴がきれいな人」が市場価値が高い人として、転職エージェントの主な顧客層になります。

 一方で、年収が高い人でも、そのキャリアが他に転用しにくい場合、転職することが難しくなることがあります。辞めたくても辞められないというジレンマに陥る人をたくさん見てきました。

 その状態は本当に、キャリアの市場価値が高いと言えるのでしょうか。