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エコカー大戦争!

「さいたま市+ホンダ」が日本国内初の試み
市民の意見主導で量産車を作り上げる方法

――超小型モビリティの可能性を探る旅⑦

桃田健史 [ジャーナリスト]
【第156回】 2013年7月23日
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発表資料に踊る赤い文字
「日本国内初」とは何を意味するのか?

 2013年7月18日(木)午後12時過ぎ、さいたま市役所/浦和区役所。気象庁発表データでは浦和地域の気温は31度、湿度50%。だが現地は無風状態で照り返しも強く、体感温度はかなり高い。同市役所東側広場にある「水の流れる段床」には、大勢の親子連れが詰めかけていた。

 一方、正面玄関脇の屋外駐車場には、中型輸送トラックが到着した。そのなかには、同県和光市の本田技術研究所から運ばれてきた、小さな移動体・「ホンダ・マイクロコミューターコンセプト」が搭載されていた。

さいたま市役所 駐車場。急速充電器で充電中の「リーフ」の隣に降ろされた、ホンダ「マイクロコミューターコンセプト」 Photo by Kenji Momota
清水市長を中心に、国土交通省、ホンダ関係者ら会見の出席者たち

 午後2時半、同市役所2階特別会議室で、超小型モビリティ社会実験「ホンダ・さいたま市」共同発表会が開催された。出席者は、清水勇人・さいたま市長、国土交通省・自動車局環境政策課長・板崎龍介氏、同省関東運輸局自動車技術安全部長・佐橋真人氏、本田技研工業・事業企画統括部担当部長・緑川雅志氏、そして本田技術研究所・専務取締役・新井康久氏の5名だ。

 発表によると、本年6月28日に、国土交通省・自動車局環境政策課による超小型モビリティ導入促進事業において、さいたま市の申請内容が認定された。これに伴い、本田技術研究所、本田技研工業、さいたま市の3者による「さいたま市小型電動モビリティ利活用推進協議会」による推進体制を組んだ。

ホンダ「マイクロコミュータープロトタイプβ」イメージイラスト 出典:ホンダウェブサイト

 使用する車両は、「マイクロコミュータープロトタイプβ」。同日展示された「マイクロコミューターコンセプト」(全長×全幅×全高=2500×1250×1445mm、車量重量約500kg、定格出力8kw、最高出力13kw、最大トルク500Nm以上、最高速度60km/h、1回の充電での航続距離はJC08モードで60km程度、充電時間200Vで3時間・100Vで6時間、電池はリチウムイオン二次電池)を基に現在開発を進めている。「デザイン要素は(現コンセプトモデルと比べて)だいぶ変わる」(本田技術研究所・新井氏)。

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桃田健史 [ジャーナリスト]

日米を拠点に世界各国で自動車産業の動向を取材するジャーナリスト。インディ500、NASCARなど米国レースにレーサーとしても参戦。自動車雑誌に多数の連載を持つほか、「Automotive Technology」誌(日経BP社)でBRICs取材、日本テレビでレース中継番組の解説などを務める。1962年生まれ。著書「エコカー世界大戦争の勝者は誰だ?」好評発売中


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