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イマドキ職場のギャップ解消法 高城幸司

終身雇用を望んでいたのに突然なぜ?
同期を出し抜く若手社員の転職が増えている理由

高城幸司 [株式会社セレブレイン 代表取締役社長]
【第95回】 2013年8月12日
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 イマドキの若手社員は終身雇用を希望しており、転職はしない――。

 およそ2年前、当連載の記事(第51回参照)で、このように書かせていただいたことがありました。ところが最近、この記事の内容を訂正しなければならない事態になっているようです。

 当時、彼らがなかなか転職しなかったのは、「(転職したら)自分が負け」だと思える転職先しか候補がなかったから。しかし、自分のキャリアアップが転職先で保障されているのであれば、話は別のよう。しかも彼らは、絆が強かったはずの同世代の社員たちにまったく転職の相談はしないというのです。若手社員同士の絆は、こんなにもろかったのでしょうか?

 今回は、大きく変わりつつあるイマドキ若手社員の転職事情を紹介していきましょう。

突然、若手社員が2人退職!
誰も気づかなかった転職の事実

 「いったい、何が起きたのだろう。職場は大丈夫か?」

 お盆を前に社内がざわつき始めました。

 “事件”が起きた職場に勤務しているのは、建材商社管理部のDさん(27歳)。騒ぎの原因は、突然2名の退職者が出たことでした。

 ここ数年、Dさんの記憶する範囲で職場の同僚が退職したことはありません。ですから今回の件は、まさに平和な山間の村で大惨事でも起きたかのような衝撃でした。「あり得ない」とおののく先輩社員さえいます。

 さらに衝撃を大きくしたのは、2人とも20代で将来を嘱望される存在であったこと。ちなみに退職したのは、Dさんの同期のPさんと、1つ後輩であるGさんでした。

 2人の退職についてDさんは、「気づいていた人は誰もいなかったのではないでしょうか?」と話します。

 ですから朝礼で、

 「来月末で会社を辞めます。皆様には、本当にお世話になりました」
 「いろいろ悩みましたが、決断しました。わがままをお許しください」

 と2人から報告があったときは、みんな驚くばかり。隣で挨拶を聞いていると、「AKBメンバーの卒業挨拶を真似て、涙でも流したらいいのに」と茶化したようにつぶやく人もいましたが、大抵の同僚たちは、

 「この時期に2名も辞めてしまったら、その埋め合わせで仕事が大変だ…」

 と、惜別の思い以上に、業務負担に対する不安に駆られていました。その気持ちはDさんも一緒でした(その後、別の焦りも出てくることになりますが)。

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高城幸司 [株式会社セレブレイン 代表取締役社長]

1964年生まれ。同志社大学卒業後、リクルート入社。リクルートで6年間連続トップセールスに輝き、「伝説のトップセールスマン」として社内外から注目される。そのセールス手法をまとめた『営業マンは心理学者』(PHP研究所)は、10万部を超えるベストセラーとなった。 その後、情報誌『アントレ』の立ち上げに関わり、事業部長、編集長、転職事業の事業部長などを歴任。2005年、リクルート退社。人事戦略コンサルティング会社「セレブレイン」を創業。企業の人事評価制度の構築・人材育成・人材紹介などの事業を展開している。そのなかで、数多くの会社の社内政治の動向や、そのなかで働く管理職の本音を取材してきた。 『上司につける薬』(講談社)、『新しい管理職のルール』(ダイヤモンド社)、『仕事の9割は世間話』(日経プレミアシリーズ)など著書多数。職場での“リアルな悩み”に答える、ダイヤモンド・オンラインの連載「イマドキ職場のギャップ解消法」は、常に高PVをはじき出している。
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