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「愛と執着心で人がほしがっているものをつくる」(株式会社Zaim代表・閑歳孝子)――古川享が聞き出す今を駆けるスマート・ウーマンの本音

林 正愛 [アマプロ株式会社社長]
【第14回】 2013年8月22日
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元マイクロソフト日本法人の会長で、現在は慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授の古川享さんをホストに迎えて、古川さんが日本を変えていく存在と期待を寄せるスマート・ウーマンの方たちとの対談を掲載しています。閑歳孝子さんは、記者職からWeb業界へ転身され、アクセス解析ツールのUserInsightやオンライン家計簿ツールのZaimなど数多くのサービスを開発してきました。受け入れられるサービスには使い手への「愛」が大切だと言う閑歳さんに、ものづくりへのこだわりを語っていただきました。

ものづくりには「愛」を大事にしたい

かんさい・たかこ
株式会社 Zaim 代表取締役
記者職からWeb業界へ転身、29歳から本格的に開発を始めるという異例の経歴を持つ。本職としてWebアクセス解析ツールの企画・開発する傍ら個人開発 のサービスも数多く手がけ、2012年にそのうちの一つである家計簿サービス「Zaim」を会社化した。WEB女子による同人サークル「久谷女子」で活動 するなどネットカルチャーにも造けいが深い。
Twitter: @kansai_takako
Facebook: takako.kansai
Google+: Takako Kansai
Photo by Sam Furukawa

古川享(以下・古川):閑歳さんはウェブ制作からプログラミングに行き、アクセス解析ツールを開発したり、現在はクラウド家計簿「Zaim」を提供しています。お客さまへの愛情、そして、自己愛が必要ではないか、愛が一番重要だと言っているのを読みました。その言葉は僕自身がキーワードにしてきたことで、大学院の授業では、“integrity”「真摯さ」なんてもったいぶった言葉を使ってますが、要は「愛」ってことです。そんなこともあって、その発言を見たときにとても気になりました。

閑歳孝子(以下・閑歳):愛が重要だと思っています。「神は細部に宿る」というように、きっと誰かわかってくれるんじゃないかと。今自分がやっている細かいことは、ほとんどの人に通じないかもしれませんが、わかる人がひとりはいるはず。今はお金のサービスでここまでユーザーの細かい使い勝手を考えているのは私しかいないという自信があります。それがどこかで伝わればいい。そういう言葉がユーザーからちょっとでも漏れ聞こえたらもう十分なんです。事業を継続するにはお金を稼がないといけませんが、本当に大事にしたいのはその部分です。

古川:ギークな人がつくるのは、「こんなすごいものをつくったんだ。どうだ」という感じになりがちで、「すごいね」という感じはありますが、そんな機能を誰が使うの、となります。閑歳さんはお客様が何を欲しているのかをとことん追求している。技術で何かを提供するのではなく、困っている何かを助けてあげるには、これがあったら便利ではないかということがものをつくる原点、原動力になっているのはすごいと思います。

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林 正愛 [アマプロ株式会社社長]

りん・じょんえ/BCS認定プロフェッショナルビジネスコーチ、ファイナンシャルプランナー、英検1級、TOEIC955点。津田塾大学学芸学部国際関係学科卒業。British Airwaysに入社し、客室乗務員として成田―ロンドン間を乗務。その後中央経済社、日本経済新聞社にて、経営、経済関連の書籍の企画および編集を行う。2006年10月にアマプロ株式会社を設立。仕事を通じて培ってきたコミュニケーション力や編集力を活かして、企業の情報発信をサポートするために奔走している。
企業の経営層とのインタビューを数多くこなし、その数は100名以上に達する。その中からリーダーの行動変革に興味を持ち、アメリカでエグセクティブコーチングの第一人者で、GEやフォードなどの社長のコーチングを行ったマーシャル・ゴールドスミス氏にコーチングを学ぶ。現在は経営層のコーチングも行う。コミュニケーションのプロフェッショナルが集まった国際団体、IABC(International Association of Business Communicators) のジャパンチャプターの理事も務める。2012年4月から慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科で学んでいる。2児の母。


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日本経済の屋台骨を支えてきた製造業が苦しむ中で、さまざまな技術革新が生まれ、グローバル競争の新たな舞台となっているIT業界。いまやあらゆるビジネスがITを抜きにしては、競争力が立ちいかないのが現状だ。男性のイメージが強いIT業界で、実は多くの女性たちが活躍している。IT業界やそれに関わる仕事をして活躍している女性たちに焦点を当てながら、新しい競争の時代のリーダー像を紹介していく。
 

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