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サンドバーグ氏が語る女性活用の理想
南場さんが語る男女平等の現実

林 正愛 [アマプロ株式会社社長]
【第13回】 2013年7月11日
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 フェイスブックのCOO(最高執行責任者)、シェリル・サンドバーグ氏が自著『Lean In』(日本経済新聞出版社刊)の翻訳出版を記念して来日し、渋谷ヒカリエで開催された「グローバル・ウーマン・リーダーズ・サミット」に登壇しました。そこでは、DeNAファウンダーの南場智子氏も講演されました。時代を代表するIT企業の女性エグゼクティブ。彼女らは何を語ったのでしょうか。

今やるべき3つのことーーサンドバーグ

 アベノミクスの影響で、景気が少しずつ回復しつつあり、女性への関心も高まる中で、今日本の企業、そして社会が女性活用についてやるべきことが3つあると、サンドバーグ氏は力強く語りました。

来日したフェイスブックのCOOシェリル・サンドバーグ氏
Photo:DOL

1 ステレオタイプを変える

 「社会の中で女性はこうあるべきという枠組みが、個人の思考を束縛している」。彼女はその枠組みを外す必要があると言います。リーダーシップについていうと、男性がリーダーであることに、周囲は良い印象を持ちますが、女性がリーダーだと「Bossy」(女のくせに偉ぶっている)と言われたりするといったことです。

 あるディナーパーティで、ある男性が一息もつがずに話を続けた後に、彼女が同じように話していたら、「stop」(やめなさい)と言われて遮られたのだとか。男性は成功すると尊敬され、好かれるのに、女性が成功すると嫌われる。知人の5歳になる子に「私は偉くなりたくない。嫌われたくないから」と言われた。そうした社会の認識を変えていかないといけないと強く語りました。

2 企業のポリシーを変える

 次に、企業のポリシーを変える必要があると言います。現在の職場は、子どもを持つ親にとって働きづらい環境にあり、働きやすい環境に変える必要があるということ。女性を支援する制度はあるものの、それがうまく活用されておらず、その状況を改善すべきと。

 彼女は、出産前は朝7時から夜7時まで、12時間仕事をしていましたが、出産後に働くスタイルを変えました。そのスタイルだと13時間寝る赤ちゃんと過ごす時間がないからです。

 午後5時にオフィスを出ることを決めたものの、最初はジャケットを椅子にかけて、あたかもいるかのようにして立ち去るなど、迷いもあったそうです。そのうちみんなに知れるようになり、何も影響はなく、時間が限られる中で効率よく働くようになったと言います。

3 家庭でのバランスを変える

 日本の女性は家庭で男性の5倍のことをやっているというデータがあります。この家庭でのバランスを変えなくてはいけないと彼女は強く主張します。必ずしも50対50になる必要はありませんが、バランスが取れることで、男性にとっても女性にとっても良い影響を与えます。

 父親が子育てに積極的に参加している家庭は子どもにもいい影響が出る、結婚して仕事を続ける母親の子どもは成績がいい、特に女の子に好影響が出るといった調査結果があるそうです。

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林 正愛 [アマプロ株式会社社長]

りん・じょんえ/BCS認定プロフェッショナルビジネスコーチ、ファイナンシャルプランナー、英検1級、TOEIC955点。津田塾大学学芸学部国際関係学科卒業。British Airwaysに入社し、客室乗務員として成田―ロンドン間を乗務。その後中央経済社、日本経済新聞社にて、経営、経済関連の書籍の企画および編集を行う。2006年10月にアマプロ株式会社を設立。仕事を通じて培ってきたコミュニケーション力や編集力を活かして、企業の情報発信をサポートするために奔走している。
企業の経営層とのインタビューを数多くこなし、その数は100名以上に達する。その中からリーダーの行動変革に興味を持ち、アメリカでエグセクティブコーチングの第一人者で、GEやフォードなどの社長のコーチングを行ったマーシャル・ゴールドスミス氏にコーチングを学ぶ。現在は経営層のコーチングも行う。コミュニケーションのプロフェッショナルが集まった国際団体、IABC(International Association of Business Communicators) のジャパンチャプターの理事も務める。2012年4月から慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科で学んでいる。2児の母。


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