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官製ファンドは「汚いカネ」「無駄な組織」

山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]
【第292回】 2013年8月21日
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問題は民業圧迫だけではない
相次ぐ官製ファンド設立

 『朝日新聞』(8月18日朝刊)は、国が中心となって民間の企業やプロジェクトに投資する「官製ファンド」の設立が相次いでいることを報じている。

 今秋以降「クールジャパン推進機構」(所管・経産省、最大資金量・600億円)、民間資金等活用事業推進機構(内閣府、3200億円)、「官民イノベーションプログラム」(文部科学省、1000億円)の3ファンドが加わって、主なファンドの数は9つ、総資金量は4兆円に及ぶという。

 ちなみに、今年に入ってから、「農林漁業成長産業化支援機構」(農水省、2000億円)、「環境不動産普及促進機構」(国交省・環境省、350億円)、「日本政策投資銀行・競争力強化ファンド」(財務省、3000億円)と、すでに3ファンドがスタートしている。

 たまたまかもしれないが、今年になってから設立された6ファンドは全て担当官庁が異なる。どうやら霞ヶ関では、官製ファンドのブームが起こっているようだ。

 朝日新聞は、「潤沢な資金量を背景に投資ビジネスに参入すれば、全体で1兆円に満たない民間の投資ファンドは歯が立たない」と、もっぱら民業圧迫の観点で官製ファンドを問題視しているようだが、問題は、民業圧迫だけではない。

 官製ファンドには、民業圧迫の他にも問題がある。民業圧迫も入れて、7つの問題点がリストアップできる。次ページに箇条書きでまとめてみよう。

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山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]

58年北海道生まれ。81年東京大学経済学部卒。三菱商事、野村投信、住友信託銀行、メリルリンチ証券、山一證券、UFJ総研など12社を経て、現在、楽天証券経済研究所客員研究員、マイベンチマーク代表取締役。


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