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出口治明の提言:日本の優先順位

ウナギ、マグロが食卓から消える日
――日本の漁業はどうなるのか

出口治明 [ライフネット生命保険(株)代表取締役会長]
【第93回】 2013年8月29日
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 8月24日(土)の日経夕刊のトップ記事は、「未成魚乱獲でピンチ~資源管理が急務に」という見出しで、わが国の漁業の現状に強い警鐘を鳴らすものだった。

 下関の天然物トラフグの取引量(2012年度)は、ピークの1987年度より94%少なく、記録が残る71年以来最低、またクロマグロの12年の水揚げ高は前年比6割減で、過去最低に近い水準とみられる。

 いずれも産卵前の未成魚の乱獲によるもので、トラフグの場合は、1~2歳の未成魚が取られるようになり、九州・山陰での水揚げは11年に266トン。これに対して、資源維持のためには漁獲を120~140トン程度に抑える必要があるとされる。またクロマグロの漁獲量の9割以上は0~3歳の未成魚で、以前は1匹100kg以上が中心だった日本海では今夏、3歳魚とみられる20kg台が多く水揚げされた。東京・築地市場では多くにセリ値が付かず、業者間で安く取引された、という。

 また、ウナギについても、乱獲でこのところ価格が高騰している。このまま推移すれば、わが国の漁業は将来どうなってしまうのだろうか。

わが国の漁業量は大幅な落ち込み

 まず最初に世界の漁業、養殖業の生産量(2011)を見てみよう。世界の漁業量は9460万トンでこの20年で10.1%伸びている(なお、中国を中心に養殖業が急増しており8373万トンある)。一方、わが国の漁業量は386万トンで、この20年の落ち込み幅は、主要国の中では一番大きいことがよくわかる(その次に落ち込み幅が大きいのはロシアである)。

表1 出所:2012年度水産白書より筆者作成
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出口治明 [ライフネット生命保険(株)代表取締役会長]

1948年、三重県美杉村生まれ。上野高校、京都大学法学部を卒業。1972年、日本生命保険相互会社入社。企画部や財務企画部にて経営企画を担当。生命保険協会の初代財務企画専門委員会委員長として、金融制度改革・保険業法の改正に従事。ロンドン現地法人社長、国際業務部長などを経て同社を退職。その後、東京大学総長室アドバイザー、早稲田大学大学院講師などを務める。2006年にネットライフ企画株式会社設立、代表取締役就任。2008年に生命保険業免許取得に伴い、ライフネット生命保険株式会社に社名を変更、同社代表取締役社長に就任。2013年6月24日より現職。主な著書に『百年たっても後悔しない仕事のやり方』『生命保険はだれのものか』『直球勝負の会社』(以上、ダイヤモンド社)、『生命保険入門 新版』(岩波書店)、『「思考軸」をつくれ』(英治出版)、『ライフネット生命社長の常識破りの思考法』(日本能率協会マネジメントセンター)がある。

ライフネット生命HP

 


出口治明の提言:日本の優先順位

東日本大地震による被害は未曾有のものであり、日本はいま戦後最大の試練を迎えている。被災した人の生活、原発事故への対応、電力不足への対応……。これら社会全体としてやるべき課題は山積だ。この状況下で、いま何を優先すべきか。ライフネット生命の会長兼CEOであり、卓越した国際的視野と歴史観をもつ出口治明氏が、いま日本が抱える問題の本質とその解決策を語る。

「出口治明の提言:日本の優先順位」

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