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原宿SPA(製造小売り)戦争に参戦!
10期連続増収増益のポイントの実力

週刊ダイヤモンド編集部
2009年4月24日
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コレクトポイント原宿店
「コレクトポイント原宿店」の店名で、4月24日にオープン。20代の女性をターゲットとする主力の「ローリーズファーム」や、18~25歳の男性をターゲットとする「レイジブルー」など、7ブランドの複合店となっている。

 H&M、ZARA、GAP……。世界中の製造小売り(SPA)がしのぎを削る原宿に、日本のSPA、ポイントが新たに出店。“原宿SPA戦争”がさらに激化しそうだ。

 「コレクトポイント原宿店」の店名で、24日にオープンする。同社初、満を持しての旗艦店出店。20代の女性をターゲットとする主力の「ローリーズファーム」や、18~25歳の男性をターゲットとする「レイジブルー」など、7ブランドの複合店となっている。「年間10億円の売上げ目標」(石井稔晃社長)と期待は大きい。

 世界同時不況で消費が冷え込む中、ポイントは2009年2月期の決算で、10期連続の増収増益を達成した。直近3月の月次の全店売上高は、前年比9.1%増。主要衣料品専門店ではユニクロに続く伸びを見せている。

 この好業績は、単に流行に乗ったから、というだけではない。衣料品の鮮度を重視し、“賞味期限”を設けて在庫管理を徹底。店の在庫を最低限に絞るため、国内3ヵ所に構えた物流拠点から各店舗へ、発注後翌日出荷の週7日配送体制を整える。

 そのため在庫回転率(売上げ原価÷期初と期末のたな卸し資産の平均)は9.6回。他社のそれを計算すると、ユニクロを展開するファーストリテイリングは5.4回。ポイントと同じくファストファッションを扱うSPAのハニーズは4.6回だから、この回転率は優秀だ。

 また、ひとつのブランドに頼らないマルチブランド戦略を取ることも強みだ。マーケットのニーズに合わせたブランドで出店ができると同時に、ブランドごとにリスクヘッジができ、売上げが流行に左右されすぎることがない。

 課題は、既存店の売上高の伸び悩みをどう克服するか。同売上高は、2年連続で前年実績を割っている。

 「店舗数が600店近くともなれば、既存店の多少の落ち込みは仕方がない」(石井社長)。現状は、5年程度で改装を実施するなど、小まめなリニューアルを重ねて対応するほか、積極的な新規出店でマイナスを補っている。

 しかし、店舗数が増加し、新店の出店が思うようにいかなくなれば、成長は鈍化する。商品自体に魅力を増し、飽きられない店舗作りをしていけなければ、長期的な発展は望めない。

 その点において、今回の旗艦店出店には意味がある。マルチブランドの強みを活かした複合店が成功すれば、魅力ある店舗の足掛かりとなる。この旗艦店で、複合店のオペレーションノウハウの蓄積、複合店の屋号である「ポイント」というコーポレートブランド名の浸透が求められる。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 新井美江子)

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