今月19日から22日まで、千葉・幕張メッセで開催された「東京ゲームショウ2013」が27万197人という史上最大の来場者を集めて閉幕した。過去最多の総来場者数を記録した昨年を4万6444人上回った東京ゲームショウだが、開催中は様々な出来事や新たな動きがあった。今年の東京ゲームショウを後で振り返ったとき、業界にとって新たなターニングポイントとなる可能性がある。

 今年の目玉は、2つの新型家庭用ゲーム機のプレイアブル出展だった。ソニーの「PlayStation4」(日本市場は2014年2月22日発売予定、予価3万9980円)と、マイクロソフトの「Xbox One」(日本発売日未定)である。

一般公開日初日のソニーブース前の様子 写真:主催者提供

 小山友介芝浦大学准教授は今年の東京ゲームショウの様子について言う。

「ソニーは最大面積のブースで出展しており、一般日は中央に設けられたPS4を目当てにした人々が殺到、大盛況かつ大混雑で簡単に近寄れないほどでした。

 一方、新型PS VitaやPS Vita TVの人気もすさまじく、紹介されていたタイトルは全て国内のゲーム会社のものであり、一部は自前でブースを出展していない企業のタイトルも展示するなど、国内ソフトメーカー向けの気配りが感じらました。前回の記事で述べたように日本の中堅企業のタイトルはVitaで展開されていくのは間違いないでしょう」

 ちなみに、PS Vita TVの初回出荷分はすべて予約が終了している。このように、ソニーの奮闘ぶりが目立ったTGSではあったが、「メタルギアソリッド」シリーズで知られる大手ソフトメーカー、コナミが出展しなかったことは憶測を呼んだ(任天堂はもともと出展しない)。

 そして、別の意味で驚かされたのが、コーエーテクモゲームスだ。プレイアブルゲームの展示は一切なく、そこにはあったのは「信長の野望」の30周年記念を祝したイラストギャラリー。あまりにもエコな展示で、別の意味で来場者の度肝を抜いた。