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3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

経営管理者には
経営管理者たらしめる特有の課題が二つある

上田惇生
【第351回】 2013年9月30日
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ダイヤモンド社刊
1890円

 「経営管理者には二つの特有の課題がある。彼ら以外の者では果たせない課題である。それらを課された者は、全て経営管理者であるという課題である。第一の課題として、経営管理者は、部分の総計を超える総体、すなわち投入された資源の総計を超えるものを生みださなければならない。第二の課題として、経営管理者は、あらゆる意思決定と行動において、当面するニーズと長期のニーズを調和させなければならない」(ドラッカー名著集(3)『現代の経営』[下])

 ドラッカーは、経営管理者すなわちマネジメントの地位にある者の仕事について、ドイツ帝国の宰相ビスマルクの言を引く。「文部大臣になることは易しい。長くて白いひげがあればよい。だが、コックはそうはいかない。能力が必要である」。

 マネジメントにも、白いひげ以上のものが必要である。名刺や名札や机の配置以上のものが必要である。

 第1に、自らに託された資源、特に人的資源の強みを引き出し、弱みを意味のないものにしなければならない。それが、組織として、部分の総計を超える総体を作り出す唯一の方法である。部分を見つつ全体を見る。全体を見つつ部分を見る。オーケストラの指揮者のように、オーケストラ全体の音とともに、第2オーボエの音を聴く。

 事業全体のいかなる業績の改善が必要か、そのためには個々の活動において何が必要かを考える。同時に、個々の活動のいかなる改善が可能か、その結果、事業全体のいかなる業績の改善が可能かを考える。

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上田惇生(うえだ・あつお) 

 

ものつくり大学名誉教授、立命館大学客員教授。1938年生まれ。61年サウスジョージア大学経営学科留学、64年慶應義塾大学経済学部卒。経団連、経済広報センター、ものつくり大学を経て、現職。 ドラッカー教授の主要作品のすべてを翻訳、著書に『ドラッカー入門』『ドラッカー 時代を超える言葉』がある。ドラッカー自身からもっとも親しい友人、日本での分身とされてきた。ドラッカー学会(http://drucker-ws.org)初代代表(2005-2011)、現在学術顧問(2012-)。

 


3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

マネジメントの父と称されたドラッカーの残した膨大な著作。世界最高の経営学者であったドラッカーの著作群の中から、そのエッセンスを紹介する。

「3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言」

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