面接ではパンツを脱げ!
面接官は面接のプロなので、さまざまな観点から根掘り葉掘り質問してきます。そこでその場しのぎの取り繕いをしても、まずうまくいかないと思ったほうがよいでしょう。私は面接を控えた男性の候補者にこうアドバイスしています。
「面接ではパンツを脱いでください!」
もちろん女性の候補者にこういう言い方はしませんが(笑)、面接の事前準備としてはまずこの心構えを持ってください。
面接で多くの候補者は耳触りのよいことばかり言おうとします。とくに本当の転職理由はネガティブなものが多いですから、「こんなこと言ったらマズいよな……」と考えて「ステップアップのため」「自分を成長させるため」と訳のわからないことを言い始める方が少なくありません。しかし、何人も面接してきた面接官には「この人、話をごまかしているな」とバレバレです。
面接の大前提として、面接で言ってはいけないことなど何もありません。そして、事実を言わないと伝えたいことは伝わりません。
本当は別の転職理由があるのに「ステップアップのため」とごまかし、それ以上突っ込まれずに終わっても「うまく逃げられた」と安心するのは間違いです。面接官は「本当のことは言いたくないのだろう」と考えているだけです。それだけで落とされることはありませんが、「この人、何か問題があるんじゃないか?」と余計な疑念を抱かれる可能性があります。
面接で隠し事をすると自分が損をします。しかも、本当の転職理由はネガティブなものが多いといっても、それ自体が採用の問題になるようなことはめったになく、第三者から見ればたいしたことのない理由がほとんどです。
したがって面接では耳触りのよいことばかり言おうとせず、リアルに考えていることを包み隠さず話すべきです。「面接ではパンツを脱いでください」という意味は「心のパンツを脱いでください」という意味なのです。