関係のない国にまで日本批判を展開
日本が辟易する反日大統領・朴槿恵

 韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領は、就任以来一貫して反日の姿勢を取っており、日韓首脳会談さえも拒否し続けている。それぞれの国には特有の事情があるため、同氏の反日感情それ自体は特に驚くには当たらない。

 しかし、同氏が海外諸国の首脳と会談するとき、ほとんど例外なく日本への批判を繰り返していることにはいささか辟易する。米国訪問時には議会のスピーチの中で、明確に日本批判を展開した。

 また、11月に入ってから行った欧州訪問での会談の席でも、英国、フランス、ベルギーの首脳に対して「日本と話しても意味がない」と厳しく日本を非難する発言を繰り返している。

 ロンドン在住の友人は、「朴大統領は何故、直接関係のない国の首脳に対して日本批判を繰り返すのか」とメールを送ってきた。彼らの目にも、朴大統領の行動が奇異に映っているだろう。彼は、「朴大統領がそんなことをして、韓国にプラスになることがあるだろうか」といぶかしがっていた。

 朴大統領が強い反日姿勢を取り続けている背景には、韓国の国民の反日感情があると言われている。反日感情を煽ることで、国民の意識を政権に向けさせ、支持率の維持につなげたいという意識があるのかもしれない。

 また韓国が中国にすり寄る目的で、反日のスタンスを鮮明にすることが有利に働くことがあるのかもしれない。

 しかし冷静に考えれば、異常なまでに反日姿勢を鮮明化すると、日本国内の対韓感情は悪化する。それは、韓国にとってプラスには働かない。

 さらに安全保障上の問題を考えると、中国に近づき過ぎることは、同盟国である米国との関係も悪化させかねない。そうした状況を考えると、朴大統領は“大人の外交術”を駆使しているようには見えない。

 朴大統領が滑稽なほど反日のスタンスを取り続ける背景を調べるため、今まで国内外の様々な人にヒアリングしたり、多くのレポートなどを読み漁ってみたりした。正直言って、なかなか100%納得できるような説明に出合うことができなかった。