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エンタメ事業へ高まる圧力
ソニー分離上場案を巻き返せるか

週刊ダイヤモンド編集部
2013年12月10日
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ソニーが世界に誇る映画や音楽などのエンターテインメント事業は不振の家電に代わりブランド力の“最後のとりで”となっている。長らく詳細が明かされなかった同事業が注目される訳は──。

 今年夏、ソニーの映画事業が満を持して発表した新作が“大コケ”したのは、同社の経営陣にとって最悪のタイミングだった。

 6月下旬に全米やカナダで封切られた「ホワイトハウスダウン」は、過去に「インデペンデンス・デイ」(1996年)などのヒット作を放ってきたローランド・エメリッヒ監督が手がける、ソニー肝いりの新作アクションだった。

 製作費には150億円という巨費がかけられているだけあり、派手な爆破シーンが売りの一つで、多くの観客を映画館のスクリーンにくぎづけにするはずだった。

 しかしフタを開けてみると興行収入はまるで期待はずれだった。最初の週末には2490万ドル(約25億円)を稼いで初登場4位になったものの、売り上げは伸びずに失速。製作費すら回収が難しいといわれる結果に、失敗作の汚名を背負うことになった。

 実際、同社の2013年度第2四半期決算(7~9月)では、当該の映画事業であるソニーピクチャーズは昨年と打って変わって178億円の営業赤字に転落。個別タイトルの損益は公表されていないが、「一番大きな赤字要因は、ホワイトハウスダウンの不発」だと、複数のソニー社員は指摘する。

 例年ならば「当たりはずれの大きいエンターテインメント業界ではよくある出来事」(業界関係者)として、徐々に忘れられたに違いない。実は1年間を通せば、ソニーの映画事業全体では昨年度並みの黒字を計上する見通しなのだ。

 ではこの“大コケ”が、収益以上に経営陣にインパクトを与えているのは、なぜなのか。

 それはソニー経営陣が自らの手でエンタメ事業を経営して高収益を得られることを、一刻も早く外部に証明することが喫緊の課題になっているからだ。

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