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北島康介選手の金メダルから株価を考える

山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]
【第43回】 2008年8月20日
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 北京オリンピックはますます佳境に入り、テレビ番組も世間の話題もオリンピック一色に近い。まだまだ競技は続くが、ここまでのところ何といっても印象的だったのは、水泳の100mおよび200m平泳ぎの北島康介選手の2大会連続金メダルだった。

 素人目にも分かる美しいフォームから繰り出される合理的なスピード、そして、何といっても競技に臨む集中力・精神力が素晴らしかった。

 今回のオリンピックの競泳では、日本選手がスピード社の水着レーザーレーサーを着用するかどうかが大きな問題となった。結局、本番直前の6月になって、やっとレーザーレーサーが解禁された。

 北島選手はミズノと水着使用の専属契約を結んでいたが、ミズノは無条件で北島選手に水着の選択を委ね(ミズノも偉い!)、北島選手はレーザーレーサーを選んだ。いかにレーザーレーサーが優秀でも、短期間でこれを使いこなして世界記録(100m)、オリンピック記録(200m)で本番を制した北島選手の適応力には感服する。

 さて、おそらくは日本中が北島選手の快挙に感嘆していたその時に、株式市場では面白いことが起こっていた。

 スピード社の水着レーザーレーサーの日本の販売代理店はゴールドウィンという会社だ。スポーツ用品を扱う老舗企業の一つで、東京証券取引所に株式を上場しているが(コード番号は8111だ)、この会社の株価が大変なことになっていたのだ。

北島選手の結果が最高でも
株価の動きは最低だった訳

 以下少々数字が続くが、頭の中でイメージを作って欲しい。

 ゴールドウィン株の北島選手の決勝の前である金曜日(8日)の株価は460円だった。平泳ぎ100m決勝当日11日の前場は前週末比17円安の443円で取引を終えていた。100m平泳ぎ決勝を直後に控え、株式市場の参加者は北島選手が負ける可能性を心配したのかも知れない。

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山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]

58年北海道生まれ。81年東京大学経済学部卒。三菱商事、野村投信、住友信託銀行、メリルリンチ証券、山一證券、UFJ総研など12社を経て、現在、楽天証券経済研究所客員研究員、マイベンチマーク代表取締役。


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