合格率95%の医師国家試験に落ちた…“どん底”から僕を救ったたった一つの習慣
働きながら株で資産50億円を築いた“本当に儲かる3つの投資術”を初公開――余命宣告を受けた医師 兼 個人投資家の父が愛娘に捧げる著書『50万円を50億円に増やした 投資家の父から娘への教え』(ダイヤモンド社)。4度の手術を経て、49歳で肺と肝臓へのがん転移が判明。主治医からは「50歳は迎えられても51歳はわからない」と宣告された著者が、50万円を50億円に増やした投資法を愛娘に向けて全力指南。再現性の高い3つの投資法をマスターすれば、忙しく働きながらも「一生困らないお金」を稼げるようになる。「人生の集大成として、出し惜しみ無しで、魂を込めて書きました」(著者より)。
※本稿は『50万円を50億円に増やした 投資家の父から娘への教え』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。

医師国家試験の合格率は「9割超」
医師になるには、大学の医学部に入るだけでなく、「医師国家試験」に合格しなければならない。といっても、合格率はかなり高い。
2025年の結果を見ても、合格率は92.3%。新卒に限れば95.0%という高水準だ。年によって合格率は少し変わるけれど、まず9割は合格する。
勉強していない自覚、それでも「なんとかなる」と思っていた
大学時代の僕は、連日雀荘に通い詰めていたこともあり、「ちゃんと勉強していない」という自覚はあった。
けれど、それまでの人生を振り返ると、中学受験も高校受験も大学受験も、なんとか乗り越えてきた。
だから医師国家試験だって「なんだかんだいって合格できるだろう」とたかをくくっていた。
まさかの「不合格」――悔しさと恥ずかしさの中で
しかし、結果は、まさかの不合格。周りの同級生たちは、軒並み合格した。
僕だけ不合格となり、悔しかったし、恥ずかしかった……。
株式投資でも「下り坂」――セガ株の資産が半減
さらに株式投資も、そのころうまくいっていなかった。
セガ株の成功で150万円以上に膨らんだ資産は、いつのまにか、元の50万円まで戻ってしまっていた。
「やらなきゃダメだ」――ようやく火がついた本気
そんな状況で、僕の心に火がついた。
「医師国家試験も株式投資も、ちゃんと勉強しなくちゃいけない」とようやく本気で思えた。
同級生は研修医、僕は浪人生活――深まる劣等感
医師国家試験に合格した同級生たちは“先輩医師”となり、臨床経験を積むために「研修医」として大学病院で働き始めている。
一方、「不合格」の烙印を押された僕は、働きもせずに浪人生活を送らざるを得ない。
そんな状況に立たされると、やるせない劣等感を抱いてしまう……。
医学よりも「株」への情熱が勝った
その劣等感が、当時24年間の人生で初めて、僕を自主的な勉強に向かわせた。といっても、医学より株の勉強意欲のほうが勝っていた。
ファイナンシャル・プランナー(FP=個人のライフプランを実現するために経済的なアドバイスをする専門家)の勉強もしたくらいだ。
医学のほうは、あくまで医師国家試験に合格するためと割り切っていた。
「毎日、株の本を読む」と決めて、年間100冊を読破
そこで「毎日、株の本を読む」と決めた。結局、年間100冊程度読み、大きな気づきを得た。
「割安な株を長期的に持っていることが株の王道」と学んだのだ。
不合格がもたらした“貴重な回り道”
いま振り返ってみると、もし医師国家試験にストレートで合格していたら、その後待ち受ける「研修医」の期間はめちゃくちゃ忙しいこともあって、株の勉強はないがしろになっていただろう。
「人間万事塞翁が馬」――悔しさを糧にできるかは自分次第
そう考えると、「あのとき悔しくて恥ずかしい気持ちにはなったけれど、不合格になってよかった」と思う。
「人間万事塞翁が馬(人生の幸不幸は予測できない)」ということわざがあるけれど、まさにそのことを実感した。
君たちもきっと、人生を歩んでいくなかで、どうすることもできない悔しい思いをするだろう。
すごく嫌な気持ちになるかもしれない。けれど、それを一生引きずっていくのか、それをバネにして「あの経験があるから、いまの自分がいる」と思えるようになるのかは、自分次第だ。
ぜひ、後者になってほしい。
※本稿は『50万円を50億円に増やした 投資家の父から娘への教え』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。