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定年前にたそがれない!50代からの人生リセット術 野田稔

会社員をやりながらでも人生は変えられる?
周りを巻き込みウェブベルマークを提案したミドル

野田 稔 [一般社団法人 社会人材学舎 代表理事]
【第8回】 2014年2月3日
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 今回と次回は、自らの愛され方を会社に提案し、結果として会社を変えるムーブメントを引き起こした、2人のミドルの事例を紹介する。2人とも、広告会社、博報堂の社員だ。私は同社で、CD40sという、自らのキャリアを発見するための社内研修のお手伝いをしている。2人ともその受講生だった。

 最初の1人は、今宿裕昭氏。MD統括局のストラテジックプランニングディレクターである。彼は、東北の被災校を支援するためのウェブベルマークの仕組みを提案した。

「ベルマーク+アフィリエイト広告」で
被災地支援に乗り出した

 ウェブベルマークは、ウェブベルマーク協会のサイトでマイページ登録したうえで、そのサイトを経由して協賛企業から商品を購入、あるいは資料請求などをすると、その売上などに応じて、販売元の協賛企業から一定額が自動的に協会に寄付され、東日本大震災の被災地3県の小中学校および特別支援学校のために用いられるというものだ。

 この金額が意外と大きいことに驚く。たとえばある企業のキャンペーンでは、資料請求をすれば450円が寄付される。あるいは別の人材斡旋会社に特定職種のプロフェッショナルが登録すると、1件辺り1万5000円が寄付されるという。

 裏に走っているのはアフィリエイト広告の仕組みだ。たとえば協賛企業の旅行サイトに、直接依頼するのではなく、このサイトを経由して宿の予約をする。そうすると、紹介料が発生して、そのお金が協会に寄付され、ベルマーク教育助成財団を通じて被災地の小中学生などのために使われるのだ。

 ウェブベルマーク協会は、公益財団法人であるベルマーク教育助成財団と、博報堂、博報堂DYメディアパートナーズ、朝日新聞社、タグボートの5社が作った協会だが、仕掛けたのが博報堂の今宿氏であった。

 彼は、決して雇用保蔵された人材ではなかったし、会社から愛されていなかったわけでもない。広告制作の現場で長年、活躍していた。しかしそれでも、彼は自らの愛され方を通して、会社に、全く新しい社会貢献運動を提案することになる。

 彼は長年、マーケティングプランニングセクションにいて、主に3つのクライアントの広告案件の企画制作を担当していた。40代はじめに、博報堂がTBWAという世界最大の広告会社グル―プの日本法人との間で合弁会社の立ち上げに際し、先輩に誘われて、それまでとは違う「制作」という立場で出向する道を選んだ。変化を求めたのだ。

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野田 稔 [一般社団法人 社会人材学舎 代表理事]

明治大学専門職大学院グローバル・ビジネス研究科教授/株式会社リクルートホールディングス リクルートワークス研究所 特任研究顧問。野村総合研究所、リクルート社新規事業担当フェロー、多摩大学教授を経て現職に至る。日本テレビ系列「ズームインスーパー」、NHK総合「経済ワイドビジョンe」「Bizスポワイド」、NHKEテレ「仕事学のすすめ」などメディアでも活躍。主な著書に『組織論再入門』『中堅崩壊』(以上ダイヤモンド社)、『二流を超一流に変える「心」の燃やし方』(フォレスト出版)『企業危機の法則』(角川書店)など多数。


定年前にたそがれない!50代からの人生リセット術 野田稔

大企業の中に、500万人近くいると推計される雇用保蔵者。役職定年者を中心に、もし自分が雇用保蔵人材と認定されているとしたら、どのように自らのキャリアを考え、建て直していくべきなのか。50歳で人生を黄昏(たそがれ)にしないためのマインドセットと自分を変えるための方法論とは……?

「定年前にたそがれない!50代からの人生リセット術 野田稔」

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