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誰でも少額で新興国起業家に融資できる!
マイクロファイナンス「kiva」の大進化

瀧口範子 [ジャーナリスト]
【第26回】 2008年12月25日
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 インターネット経由で途上国のビジネスに投資するマイクロファイナンス・サイト、Kiva.orgのアイデアが生まれたのは2004年、アフリカでのことだった。マットとジェシカ・フラニーという若いアメリカ人夫婦が仕事でここを訪れていた。

 夫のマットは、シリコンバレーに本社を置くセットトップボックス開発会社、Tivoのソフトウェア・エンジニア。そして妻のジェシカは、マイクロファイナンス業のコンサルタントで、この時の旅行は、妻のウガンダ出張に夫が同行したものだった。

 「マイクロファイナンスをインターネット上でできればおもしろいんじゃないか」

 この時、二人の間にそんなアイデアがひらめいた。そもそも夫はシリコンバレーに戻りたかったが、妻はウガンダに住みたいと願っていた。「二人の結婚を保つためには、インターネットを利用して遠くからでもウガンダで金融の仕事をし続けるられるようにすることが必要だった」と、夫のマットは後に語っている。

 こうして、2005年にKiva.orgのサイトがオープンする。ノーベル平和賞を受賞したグラミン銀行とムハマド・ユヌス氏によって「マイクロファイナンス」が世に知られる1年以上前のことである。そしてkiva.orgは今や、マイクロファイナンスのP2Pサイトとして押しも押されもせぬ存在となっている。

融資は25ドルから可能
返済率は米国より高い

 マイクロファイナンスとは、低所得者や発展途上国向けの少額金融のことである。先進国ではさしたる価値のない金額でも、途上国では店を構えるほどの資金に化けることもある。Kiva.orgもそんな所得と物価の落差を利用した社会貢献ビジネスである。

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瀧口範子 [ジャーナリスト]

シリコンバレー在住。著書に『行動主義: レム・コールハース ドキュメント』『にほんの建築家: 伊東豊雄観察記』(共にTOTO出版)。7月に『なぜシリコンバレーではゴミを分別しないのか?世界一IQが高い町の「壁なし」思考習慣』(プレジデント)を刊行。


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