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山崎元のマルチスコープ

「我慢のできない男」小沢一郎氏は経営者なら大失格

山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]
【第4回】 2007年11月8日
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 小沢民主党代表をめぐる、今回の大連立・辞任・撤回騒動は、なかなかの驚きであった。野党党首の辞任でこれだけ大ニュースになるのは、まさに現在の政治状況を映したものだろう。

 今回の辞任発表が民主党にとっても小沢氏にとってもダメージになったことは間違いない。

我慢ができず暴発するのは、
政治家としてどうなのか

 仮に大連立に政治的メリットがあるとすれば、小沢氏はあの状況でもっと慎重に党内と世間の空気を読み、根回しすべきであった。たとえば党に提案したら反対されるのかされないのか、反対するのはどの議員で、それに対してどう対策するべきか、といったことを事前に計算すべきだろう。いきなりトップダウンをしておいて、反対論に対して直ちに「これは私への不信任だ」と暴発するのは、自ら選択肢を狭める下策である。

 党首会談の時点では、もっと時間稼ぎができたはずだし、福田総理とも影でいろいろと工作できたはずだ。総理と携帯電話の番号交換でもして慎重に進めるのが普通だったのではないか。

 それが、反対されると我慢できずにあのように爆発してしまう。端的に言って小沢氏は「我慢の出来ない男」である。それは小沢氏の性格なのだろうし、それをうまく利用した福田総理側が巧みだったのかもしれない。

 よくよく考えてみれば、そもそも本気で連立を成立させようとするなら、福田総理側が衆人注目の党首会談を設定してもちかけるのはおかしい。陰で根回しし、合意ができてからセレモニーとして党首会談を行なうべきであろう。自民党は、民主党を連立協議に引きずり込むのでも、民主党がそれでもめるのでも、どちらでも良いと思っていたのだろう。小沢氏は相手の手が読めず、与野党党首会談に舞い上がったと言わざるを得ない。やはり福田の方が一枚上手であった。

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山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]

58年北海道生まれ。81年東京大学経済学部卒。三菱商事、野村投信、住友信託銀行、メリルリンチ証券、山一證券、UFJ総研など12社を経て、現在、楽天証券経済研究所客員研究員、マイベンチマーク代表取締役。


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