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野口悠紀雄 未曾有の経済危機を読む

米中日の相互依存体制が崩れ、急減速する中国経済の危機

野口悠紀雄 [早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問]
【第9回】 2009年2月7日
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 中国の経済成長は、1978年12月の中国共産党第11期中央委員会第3回全体会議における改革開放、現代化路線への大転換によって始まった。中国の名目GDPの成長率は、1970年代末から、継続して10%を超えている(ただし、1998年から2000年を除く)。20%、30%を超える年もあった(表1】参照)。

【表1】中国のGDPと純輸出(単位:%)

 中国の工業化によって、日本と中国の貿易関係も、大きく変化していった(表2】参照)。

 中国と日本の貿易関係は、まず日本の中国からの輸入が増加することで始まった。すでに1980年に、中国からの輸入は韓国からの輸入を上回っている。その後、中国からの輸入は急速に成長した。

 成長率は年によって大きく変動しているが、年率10~20%の場合が多い。この結果、2008年においては、中国からの輸入は、韓国からの輸入の約5倍にまでなっている。中国からの輸入は全アジア地域からの輸入の半分近くを占める。

 輸出を見ると、1990年代までは、日本の対中国輸出は、対韓国輸出とほぼ同じ規模であった。ところが、2001年以降、対韓国輸出を上回るようになり、08年では約2倍の規模になっている。対中国輸出の成長率は、90年代までは年によって大きく変動している。

 しかし、2000年以降は安定してほぼ年率10%を超えており、20%、30%の伸びとなる場合も多かった。つまり、日本の対中国輸出は、2000~01年頃から急速に成長したのである。なお、日本の対中貿易が入超である状態は、90年代以降、現在まで継続している。しかし、06年以降は、日本から中国への輸出が増大したため、入超の規模が縮小している。

 日本の貿易における中国の比重は、以上のような経緯を経て、急速に高まっていった。日本の中国からの輸入の全輸入額に占める比率を見ると、80年には3.1%にすぎず、その後も93年までは一桁台だった。

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野口悠紀雄 [早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問]

1940年東京生まれ。63年東京大学工学部卒業、64年大蔵省入省、72年エール大学Ph.D.(経済学博士号)を取得。一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授などを経て、2011年4月より早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問、一橋大学名誉教授。専攻はファイナンス理論、日本経済論。主な著書に『情報の経済理論』『財政危機の構造』『バブルの経済学』『「超」整理法』『金融緩和で日本は破綻する』『虚構のアベノミクス』『期待バブル崩壊』等、最新刊に『仮想通貨革命』がある。野口悠紀雄ホームページ

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