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部下に悩む 上司のための心理学
【第4回】 2009年6月2日
著者・コラム紹介バックナンバー
衛藤信之 [心理カウンセラー]

権力型上司が会社にもたらす弊害とは?

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権力が上司自身をダメにする

 上司のリーダーシップが「権力」から「魅力」へとシフトしてきたことは、これまでの話でご理解いただけたと思います。ここでは第1回第2回第3回の締めくくりとして、権力型のリーダーシップが具体的にどのような弊害をもたらすかについて、簡単に整理しておきます。

 【権力が上司にもたらす弊害】

 ・組織内の人間関係が損なわれ、上司が孤立してしまう

 ・正しい情報が入らなくなるため、誤った意思決定をしてしまう

 ・部下の監視や指示に、上司の時間や労力が奪われてしまう

 ・ストレスによって、上司の心身に悪い影響を与えてしまう

 権力を振りかざすことで、部下はあなたに従うかもしれません。しかし、その反動であなた自身が失うものも多いのです。

 「いいから俺の言った通りに動け!」

 そんな頭ごなしのメッセージを押しつけられた部下は、どう感じるでしょうか。自分の立場や言い分を考慮してもらえないため、上司への不信感を募らせていきます。

 上司にもその部下の感情は伝わります。権力を使った反動で部下に不信感を持たれているかもしれないと、不安を抱きはじめます。そうなると、部下が楽しそうに話をしていても、「俺の悪口を言っているんじゃないか」といった猜疑心が芽生えはじめます。それでも部下に仕事を頼まなければなりませんから、さらに強い権力で部下を縛りつける。そして、部下の不満はいっそう強まっていく。

 これが、権力型リーダーシップが人間関係にもたらす悪循環の典型です。

 また、権力型リーダーのまわりには、リーダーに都合の悪いことを言わない社員が増えます。そのため、正しい情報や率直な意見が入らなくなりますから、現状認識ができず、意思決定を誤らせることにもなります。

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衛藤信之 [心理カウンセラー]

日本メンタルヘルス協会代表。心理学の学派や権威にとらわれずに、難しい理論を面白おかしく説明できる逸材として、語りでは吉本風心理学の異名をとる。心理カウンセラーのなかでは顧問企業数はトップクラス。講演や研修を行うかたわら、全国で心理学のゼミナールを開催。著書に『心時代の夜明け』(PHP研究所)などがある。


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