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スマートフォンの理想と現実

中国勢の台頭と、
急速にコモディティ化するスマートフォン

――モバイル・ワールド・コングレス(MWC)2014レポート【前編】

クロサカタツヤ [株式会社 企/株式会社TNC 代表]
【第59回】 2014年2月28日
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 世界最大のモバイル分野の展示会「モバイルワールドコングレス」(以下MWC、今年の展示会を指す場合はMWC2014)が、今年もスペイン・バルセロナで開催された。

 ここ数年の傾向だが、MWCの開催時期が年を追うごとに後ろにずれている。来年のMWC2015はいよいよ3月上旬の開催となるとアナウンスされていた。最大の理由は、やはり中国。旧正月の大混乱が落ち着いてからでないと、MWCにまともな対応ができないという彼らのお国事情に、MWC側も最大限配慮しているのだろう。

 裏返せば、中国の存在感が、ことほどさように強まっているということでもある。実際、MWCの会場はおろか、そもそもバルセロナの空港に降り立ったその瞬間から、中国ベンダーのロゴばかりが視界に入り、招待客や関係者用と思われる専用ブースがゲートを出てすぐのところに並んでいた。

 年度末を迎える日本の私としては、この日程はどうにも厳しい。著述を専門とされる方ならさておき、本業のコンサルティングを抱えている手前、今年も多方面に迷惑をかけながら、現地滞在48時間強という強行軍を実施した。3月になってしまったら、来年こそはいよいよ行けないのではないかと、いまから恐れおののいている。

 それでも、MWCに関しては、よほどの事情がなければ、見送ることができない。スマートフォンとLTEが全盛時代に入った日本市場は、すでにグローバル市場のトレンドと足並みを揃えざるを得ない状況である。そのトレンドや空気感が決まるのが、MWCなのだ。

 そんなわけで、やや速報的ではあるが、私なりのレポートをまとめておきたい。

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クロサカタツヤ[株式会社 企/株式会社TNC 代表]

1975年生まれ。慶應義塾大学・大学院(政策・メディア研究科)修了後、三菱総合研究所にて情報通信分野のコンサルティングや国内外の政策調査等に従事。その後2007年に独立し、現在は株式会社企(くわだて)代表として、通信・メディア産業の経営戦略立案や資本政策のアドバイザー業務を行う。


スマートフォンの理想と現実

2011年はスマートフォンの普及が本格化する年になる…。業界関係者の誰しもがそう予感していた矢先に発生した東日本大震災は、社会におけるケータイの位置づけを大きく変えた。しかし、スマートフォンの生産に影響が及びつつも、通信事業者各社はその普及を引き続き目指し、消費者もまたそれに呼応している。震災を受けて日本社会自体が変わらなければならない時に、スマホを含むケータイはどんな役割を果たしうるのか。ユーザー意識、端末開発、インフラ動向、ビジネスモデル等、様々な観点からその可能性と課題に迫る。

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