26年間、外資系証券会社の外国株部門で活躍した外国株のエキスパートが初めて明かす、個人投資家のための外国株投資法。連載1回目の今日は、外国株、とくに新興国株投資の魅力を語ります。

「30年前の日本」に投資する方法

 今から約30年前、1981年といえば、日本の1人当たりGDPが1万ドルを超えた年です。
 この頃、株式投資を始めた人は笑いが止まらなかったことでしょう。1980年に459ポイントだったTOPIXは、1990年には2881ポイントまで上昇しました。
つまり、10年で5倍以上になったのです。

 「あの頃のような株高よ、もう一度」と思いますが、それは難しそうです。 人口が減少し、高齢化の進む日本です。昨今のグローバル化なども考えると、もう二度とあそこまでの高成長は見込めないでしょう。

こんな時代に私たちができることは何でしょう。
 「日本株のインデックス・ファンドに長期投資」でしょうか? 
 超低金利でも、元本割れのない定期預金にお金を置いておくべきでしょうか?

 私が提案するのは、「30年前の日本のように成長著しい国、および企業に投資をする」ことです。
 具体的には、新興国・フロンティア関連のETFやADRへの投資です。

『外国株一筋26年のプロがコッソリ教える 日本人が知らない海外投資の儲け方』では、フィリピン、インドネシア、チリ、コロンビア、メキシコ、ペルー、トルコ、エジプトなどの新興国、さらに、モンゴル、ベトナム、カンボジア、ナイジェリア、レバノン、グルジア……などのフロンティアの国々の有望株の紹介や、投資の仕方を紹介しています。

これらの国々は、今、30年前の日本のように、先進国化・都市化へのスタートラインに立とうとしています。
 新興諸国の1人当りのGDPは1万ドル目前です。新興国諸国の平均年齢は31歳前後と、ちょうど1980年当時の日本人の平均年齢(32.6歳)とほぼ同じ水準にあります。