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加藤嘉一「中国民主化研究」揺れる巨人は何処へ

【全3回短期集中考察:“民主化”と“反日”の関係(3)】
中国の民主化を促すために日本が持つべき3つの視座

加藤嘉一
【第24回】 2014年3月11日
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 全三回に渡って中国“民主化”と“反日”の相関性を検証している。

 前々回では「“民主化”で“反日”が緩和しない3つの理由」を、・体制と国情、・韓国のケース、・日中関係とナショナリズムという3つの側面から検証した。

前回コラムでは、「中国共産党の正当性としての“反日”は弱まっている」現状、あるいは傾向をお届けした。“反日”→“反党・反政府”→“崩壊”→“民主化”というシナリオがどのくらい現実味を帯びているのかを、私の実体験を紹介しつつ考察した。

 最終部分において、「“反日”が引き金(トリガー)となり、“民主化”という結末(クライマックス)を迎える局面が、果たして中国社会や中国と付き合っている国際社会にとってポジティブで歓迎すべきプロセスなのだろうか?」という問題提起をした。

 中国にとって健全な民主化プロセスとはどうあるべきで、そのために、表面的には対外的(あくまでも外国という意味)だが、根源的には対内的(中国共産党の正当性に深く絡んでおり、“反日”→“反党・反政府”→“崩壊”というロジックが成立してしまう可能性があるという意味)な“ジャパン・ファクター”はどのような役割を果たすべきなのだろうか?

 短期集中考察の最終回となる本稿では、この問いの答えを探っていく。

“政治の季節”に日本を徹底非難する
中国共産党の真の狙い

 いま現在、中国は政治の季節を迎えている。

 「中国人民代表会議」と「中国人民政治協商会議」という2つの政治会議が同時に開催されることから、「両会」と呼ばれている。毎年3月に北京で開催される「両会」では、党・政府の首脳陣が次々と登場しては、政治・経済・外交・軍事・民生などあらゆる分野における政策方針を発表していく。

 会議が開かれる人民大会堂(天安門広場西)には国内外のメディア関係者が常時待機しており、首脳陣からの報告を聞いたり、記者会見で質問したり、普段はなかなか実行しにくい突撃取材を敢行したりもする。年間を通じて、もっともあらゆる情報が飛び交う“政治のお祭り”としての色彩を帯びている。

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加藤嘉一 

1984年生まれ。静岡県函南町出身。山梨学院大学附属高等学校卒業後、2003年、北京大学へ留学。同大学国際関係学院大学院修士課程修了。北京大学研究員、復旦大学新聞学院講座学者、慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)を経て、2012年8月に渡米。ハーバード大学フェロー(2012~2014年)、ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院客員研究員(2014〜2015年)を務めたのち、現在は北京を拠点に研究・発信を続ける。米『ニューヨーク・タイムズ』中国語版コラムニスト。日本語での単著に、『中国民主化研究』『われ日本海の橋とならん』(以上、ダイヤモンド社)、『たった独りの外交録』(晶文社)、『脱・中国論』(日経BP社)などがある。

 


加藤嘉一「中国民主化研究」揺れる巨人は何処へ

21世紀最大の“謎”ともいえる中国の台頭。そして、そこに内包される民主化とは――。本連載では、私たちが陥りがちな中国の民主化に対して抱く“希望的観測”や“制度的優越感”を可能な限り排除し、「そもそも中国が民主化するとはどういうことなのか?」という根本的難題、或いは定義の部分に向き合うために、不可欠だと思われるパズルのピースを提示していく。また、中国・中国人が“いま”から“これから”へと自らを運営していくうえで向き合わざるを得ないであろうリスク、克服しなければならないであろう課題、乗り越えなければならないであろう歴史観などを検証していく。さらに、最近本格的に発足した習近平・李克強政権の行方や、中国共産党の在り方そのものにも光を当てていく。なお、本連載は中国が民主化することを前提に進められるものでもなければ、民主化へ向けたロードマップを具体的に提示するものではない。

「加藤嘉一「中国民主化研究」揺れる巨人は何処へ」

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