ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
定年前にたそがれない!50代からの人生リセット術 野田稔

あなたがいなくても誰も困らないのになぜ?
50代社員が「立つ鳥跡を濁さず症候群」になる理由

野田 稔 [一般社団法人 社会人材学舎 代表理事]
【第13回】 2014年4月14日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

「立つ鳥跡を濁さず症候群」の面倒臭さ

 最近驚いたのは、会社を辞めて、新たな道に踏み出すと決めた人に多い「立つ鳥跡を濁さず症候群」だ。

 もちろん、それができればこしたことはない。しかし、これが未練というか、必要以上に時間を掛けて、驚くほど丁寧に行う人が多い。

 決して急がず、それこそ完璧に仕掛かりの仕事をやり終え、引き継ぎが終わるまで時間を掛ける。普通、新たな挑戦には時間がないものだが、そういう気概はない。中年になると、どんどんとそうなる。ゆっくりと時間を掛けている間に、下手をするとタイミングを逸する。

 しかも、「いついつまでは公表しないでほしい」とか、しまいには「上司にあってほしい」と相手に頼む始末。これは、以前なら想像もしなかった現象だ。

 「あなたがいなくても、それほど組織は困らない」「周りの人間は、そこまであなたのことを気にしていない」ということがわからない。

 そこまで傷つきたくないのだ。臆病なのだろうが、組織に嫌われたくない、嫌な奴だと思われたくないということなのだろう。

 これが今の50代の傾向であるとしたら、本当におかしなことだと思う。しかし、そう思わざるを得ないことが多すぎる。

 私はとっとと辞めてしまった口だ。だからといって、別にその組織が嫌いだったわけではない。新しい仕事に早く従事したかった、する必要があったからだ。もちろん、新しい組織の人間と、今の組織の人間を引き合わせるなどということは考えもしなかった。それでも、野村総研とはお陰さまで今でも良好な関係にある。

 前職と悪い関係にならないにこしたことはないが、過剰にそこを気にしても仕方がない。辞めると決めた以上、腹をくくって覚悟をしなければ、今の組織にも、新しい組織にも失礼だ。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

野田 稔 [一般社団法人 社会人材学舎 代表理事]

明治大学専門職大学院グローバル・ビジネス研究科教授/株式会社リクルートホールディングス リクルートワークス研究所 特任研究顧問。野村総合研究所、リクルート社新規事業担当フェロー、多摩大学教授を経て現職に至る。日本テレビ系列「ズームインスーパー」、NHK総合「経済ワイドビジョンe」「Bizスポワイド」、NHKEテレ「仕事学のすすめ」などメディアでも活躍。主な著書に『組織論再入門』『中堅崩壊』(以上ダイヤモンド社)、『二流を超一流に変える「心」の燃やし方』(フォレスト出版)『企業危機の法則』(角川書店)など多数。


定年前にたそがれない!50代からの人生リセット術 野田稔

大企業の中に、500万人近くいると推計される雇用保蔵者。役職定年者を中心に、もし自分が雇用保蔵人材と認定されているとしたら、どのように自らのキャリアを考え、建て直していくべきなのか。50歳で人生を黄昏(たそがれ)にしないためのマインドセットと自分を変えるための方法論とは……?

「定年前にたそがれない!50代からの人生リセット術 野田稔」

⇒バックナンバー一覧