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「引きこもり」するオトナたち

厚労省の「ひきこもりサポーター派遣事業」
来年度以降、全国234自治体で実施の意向

池上正樹 [ジャーナリスト]
【第198回】

 長年にわたって引きこもっている本人を抱え、誰にも助けを求めることができないまま、将来を悲観し、家族ごと地域の中で埋もれている家庭は少なくない。

 引きこもっている本人の中にも、社会に出たい、自立したいと思っているのに、どうしていいのかわからず、どうすることもできずに、手を差し伸べてほしいと思っている人たちがいる。

 そんな家族や本人にとって、とくに生活に余裕がない多くの世帯では、公的な制度のもと、本人の気持ちを理解できるサポーターによる家庭訪問や伴走などのアウトリーチを望んでいる。

 そんな状況の中、助けを求めている人たちに待ち望まれているのが、厚労省の「ひきこもりサポーター派遣事業」だ。

全国の自治体で一気に広がる
「ひきこもりサポーター派遣事業」とは?

 この派遣事業は、引きこもる本人や家族などが支援を希望した場合、「ひきこもりサポーター」を選んで、家庭を訪問し、情報提供などの支援を継続的に行おうと、国が推し進めている制度。実際に実施する主体は、特別区を含む市町村で、国と市町村が2分の1ずつ補助を出す。また、家族会や社会福祉法人、NPOなどに事業委託をすることもできる。

 最近、厚労省が全国の市町村に「ひきこもりサポーター派遣事業」実施予定の意向調査を行ったところ、昨年末現在、2015年度以降に234自治体で実施したいという意向を示していることがわかった。

 同派遣事業については、制度が始まった13年度末までに実施しているのが、わずかに2自治体。今年度も名乗りを上げた自治体は、12自治体にとどまっていた。

 この意向どおりに、各自治体が予算措置をとるのかどうかについては、今後の動向を見極めなければならないものの、「ひきこもりサポーター派遣事業」は、全国の自治体で一気に広がりを見せそうな気配だ。

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池上正樹 [ジャーナリスト]

通信社などの勤務を経て、フリーのジャーナリストに。主に「心」や「街」を追いかける。1997年から日本の「ひきこもり」界隈を取材。東日本大震災直後、被災地に入り、ひきこもる人たちがどう行動したのかを調査。著書は『ひきこもる女性たち』(ベスト新書)、『大人のひきこもり』(講談社現代新書)、『下流中年』(SB新書/共著)、『ダメダメな人生を変えたいM君と生活保護』(ポプラ新書)、『あのとき、大川小学校で何が起きたのか』(青志社)など多数。TVやラジオにも多数出演。厚労省の全国KHJ家族会事業委員、東京都町田市「ひきこもり」ネットワーク専門部会委員なども務める。YAHOO!ニュース個人オーサー『僕の細道』

 


「引きこもり」するオトナたち

「会社に行けない」「働けない」――家に引きこもる大人たちが増加し続けている。彼らはなぜ「引きこもり」するようになってしまったのか。理由とそうさせた社会的背景、そして苦悩を追う。

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