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3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

知識労働者の遇し方をNPOに学ぶ

上田惇生
【第115回】 2009年1月29日
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チェンジ・リーダーの条件
ダイヤモンド社刊
1890円(税込)

 「ボランティアの大勢が、善意のアマチュアからスペシャリストとしての無給のスタッフに移行したことは、NPO自体にとって大きな変化であるだけでなく、企業にとって大きな意味をもつ」(『チェンジ・リーダーの条件』)

 かつてNPOは、ボランティアは無給だから指示できないと言っていた。ところが今日では、ますます多くのNPOが、ボランティアは無給だからこそ大きな貢献をなし、仕事に満足してもらわなければならないとする。

 ドラッカーは、ボランティアの活動すべてを支えるものが責任感だと言う。かくしてアメリカの先端的なNPOでは、ボランティアは、自らの成果が少なくとも年に一度は、事前の目標に照らして評価されることを求めるという。

 いまやボランティアのNPOに対する貢献と同じように、NPOのボランティアに対する貢献が重要な意味を持つ。

 この変化が企業にとって明快な教訓となる。なぜならば、知識労働者の生産性を向上させることは、企業のマネジメントにとって今日最大の課題だからである。NPOがそれをどのように行なうべきかを教える。

 それは、使命を明らかにし、人材を的確に配置し、継続して学習させ、目標によるマネジメントを行ない、要求水準を高くし、自らの仕事ぶりと成果に責任を持たせることである。

 「ボランティアから無給のスタッフへの変化こそアメリカ社会におけるもっとも重要な変化である」(『チェンジ・リーダーの条件』)

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上田惇生(うえだ・あつお) 

 

ものつくり大学名誉教授、立命館大学客員教授。1938年生まれ。61年サウスジョージア大学経営学科留学、64年慶應義塾大学経済学部卒。経団連、経済広報センター、ものつくり大学を経て、現職。 ドラッカー教授の主要作品のすべてを翻訳、著書に『ドラッカー入門』『ドラッカー 時代を超える言葉』がある。ドラッカー自身からもっとも親しい友人、日本での分身とされてきた。ドラッカー学会(http://drucker-ws.org)初代代表(2005-2011)、現在学術顧問(2012-)。

 


3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

マネジメントの父と称されたドラッカーの残した膨大な著作。世界最高の経営学者であったドラッカーの著作群の中から、そのエッセンスを紹介する。

「3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言」

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