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悪魔の対話術 ~ビジネスで「したたか」に成功する~
【第7回】 2008年6月26日
著者・コラム紹介バックナンバー
内藤誼人  [心理学者]

あえて「聞かなくてもいい」という態度をとり、
相手を会話に引きずり込む

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 私たちは、禁止されると、それを破ってみたくなるという天邪鬼な心理がある。

 「これはサンプルでお売りできないんですよ」と言われると、なぜかその商品がほしくなるものだし、「製造が間に合わないんで、発売が延期になったんですよ」と言われると、無性にその商品がほしくなるところがあるのだ。

 この心理を逆手にとった会話術のテクニックが、脅かし法(Flight Challenge)である。これはアメリカの説得研究家であるジョエル・バウアーと、マーク・レヴィの2人が明らかにしている方法である。

 彼らは、このテクニックの例証として、サーカスや大道芸人などの司会者の例をあげている。優秀な語り手は、次のような前口上で観客を集めるのが普通だ。

 「お集まりのみなさん。これからお見せするショーは、信じられないほどショッキングで、心臓が飛び出しますよ。賢明な人なら、絶対に見ないようなショーですよ!」

 こうやって大声を張り上げていると、どんどん観客は増えていく。「賢明な人なら、見ない」と言っているにもかかわらず、観客は増えるのである。

 「見るな」と言われると、かえって見たくなるのが人情だとバウアーとレヴィは述べている。脅かし法という名前はついているが、いわば「禁止法」である。

 この原理は、“会話に相手を引き込んでいく方法”としても利用できるだろう。

 「ああ、こんな話をしちゃってもいいのかなぁ、まぁ、○○さんだからいいか」

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内藤誼人 [心理学者]

慶応義塾大学社会学研究科博士課程修了。(有)アンギルド代表取締役。現在は、企業研修や講演等で、心理学の法則をもとにした人材育成や販売促進、企画力促進などに力を注いでいる。著書に『「人たらし」のブラック心理術』(大和書房)、『人は「暗示」で9割動く!』(すばる舎)、『パワーセルフ』(ダイヤモンド社)ほか多数。


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