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配偶者控除見直しの是非を考える

女性がステップアップできる社会実現には
「就労調整」と「割に合わないゾーン」解消がカギ
――是枝俊悟・大和総研金融調査部研究員

是枝俊悟 [大和総研金融調査部研究員]
【第2回】 2014年6月20日
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「2020年に指導的地位30%以上」
には直接はつながらない

これえだ・しゅんご
1985年生まれ。2008年早稲田大学政治経済学部卒業、同年大和総研入社。税制・会計、社会保険、金融商品取引法などの調査・分析に従事。著書に、『大増税時代を生き抜く共働きラクラク家計術』(2012年、朝日新聞出版、共著)、『徹底シミュレーション あなたの家計はこう変わる!』(2013年、日本法令)

 まず「女性の活躍推進」を目指して税・社会保障制度の改革が検討されているが、論点を整理しなければいけない。

 安倍首相は2013年4月の成長戦略スピーチで、「女性の活躍推進」として「社会のあらゆる分野で2020年までに指導的地位に女性が占める割合を30%以上とする」という目標を掲げた。

 この「2020年に指導的地位30%以上」という目標実現のために、税・社会保障制度を改革するというイメージを持っている方もいるかもしれないが、この話は直接はつながらない。

 そもそも、現在検討されている税・社会保障制度の改革の主眼は、年収200万円以下で、主に補助的な職種で働いている女性について、「就労調整」をしなくて済むようにする、ということが狙いである。

 一方で年収が200万円を超え、社会保険適用で働く女性にとっては、年収の増加に応じて税・社会保険料がなだらかに増えていくだけの話であり、「指導的地位」まで昇進するにあたって特に税・社会保障の問題があるわけではない。

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是枝俊悟[大和総研金融調査部研究員]

これえだ しゅんご/1985年生まれ。2008年早稲田大学政治経済学部卒業、同年大和総研入社。税制・会計、社会保険、金融商品取引法などの調査・分析に従事。著書に、『大増税時代を生き抜く共働きラクラク家計術』(2012年、朝日新聞出版、共著)、『徹底シミュレーション あなたの家計はこう変わる!』(2013年、日本法令)


配偶者控除見直しの是非を考える

自民党と政府が本格的に検討を始めた「配偶者控除の見直し」。安倍政権は見直しの理由として、「女性の活躍推進」を挙げる。これについては、税制の専門家、保育や女性の労働環境を研究する専門家、ライフプランナーなど、さまざまな立場から賛成/反対の声が上がる。配偶者控除の見直しは、私たちの生活にさまざまな影響を与えるものだからだ。本連載では、こうしたさまざまな専門家に登場頂き、配偶者控除の見直しが妥当なのか、考えて行くことにする。

「配偶者控除見直しの是非を考える」

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