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日本を元気にする企業の条件

フマキラーのインドネシア事業が証明した
ポストBRICsの40億人「BOP」市場の可能性

原 英次郎 [週刊ダイヤモンド論説委員]
【第8回】 2010年2月19日
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 BRICs市場に次いで、いまグローバル企業の間で、急速に関心が高まっているのが、BOPビジネスである。BOPとはBase of the PyramidあるいはBottom of the Pyramidの略称で、三角形で表す所得ピラミッドの最下層にいる人々のことを指す。

光を浴び始めた40億人の市場

 日本でも昨年の夏には、経済産業省がBOPビジネス政策研究会を立ち上げ、同ビジネスの支援に本腰を入れ始めた。BOPはブラジル、ロシア、インド、中国を意味するBRICsとは違い、特定の国や地域を指す言葉ではない。一般的には、BOPは年間所得が3000ドル未満で生活している人たちと定義され、全世界では約40億人、人口構成比で約7割を占めると推計されている(調査対象約56億人に占める比率)。

 日本ばかりではなく先進国のグローバル企業は、これまで新興国では、ピラミッドの頂点に位置する高所得者層か、中所得者層にターゲットを絞り、BOPに属する貧困者層は商売の対象とはみなしてこなかった。BOPビジネスは、こうした貧困層をターゲットにしようというのである。

 その背景には、BRICsなどの新興国では、すでに価格競争が激しくなり、収益を上げにくくなっているという事情があることも確か。が、現在、注目されているBOPビジネスは、貧者にモノを売り付けるだけの「収奪ビジネス」とは、発想が異なるところに新鮮味がある。

 米国の著名な経営学者で1998年に、“THE FORTUNE AT THE BOTTOM OF THE PYRAMID”(邦訳『ネクスト・マーケット』)を表し、BOPビジネスという概念を提示したC・K・プラハラードによれば、「そのアプローチとは、貧困層とパートナーを組み、イノベーションを起こし、持続可能なWin-Winのシナリオを達成するというものだ。そこでは、貧しい人々が自ら積極的に関わると同時に、製品やサービスを提供する企業も利益を得られる」(『ネクスト・マーケット』より)。要は、収穫したら次へ移るという焼畑農法的な商売ではなく、ビジネスを通じて貧困層にもビジネスを興し、彼らの所得を増やすことによって、持続可能な市場を作り上げていこうというわけだ。

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原 英次郎 [週刊ダイヤモンド論説委員]

1956年生まれ、佐賀県出身。慶應義塾大学経済学部卒。
1981年東洋経済新報社に入社。金融、証券、エレクトロニクスなどを担当。
1995年『月刊金融ビジネス』、2003年4月『東洋経済オンライン』、
2004年4月『会社四季報』、2005年4月『週刊東洋経済』の各編集長などを経て、2006年同社を退社。
2010年3月ダイヤモンド・オンライン客員論説委員、2011年10月編集長、2015年1月より現職。
主な著書に『銀行が変わる?!』(こう書房)、『素人のための決算書読解術』(東洋経済新報社)。

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