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日本を元気にする企業の条件

鉄道ビジネスのガラパゴス化を避けられるか?
虎の子の新幹線とリニアをひっさげて
世界の鉄道ビッグスリーに挑むJR東海の力量

原 英次郎 [週刊ダイヤモンド論説委員]
【第13回】 2010年4月30日
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 タンパは米国フロリダ半島のほぼ中央、西海岸に位置する。昨年まで、元ヤクルトの岩村明憲選手が所属した、メジャーリーグのタンパベイ・レイズがホームグラウンドとする街でもある。

 このタンパと同じフロリダ半島にあるオーランドを結ぶ予定の新線こそ、JR東海(東海旅客鉄道)が、新幹線売り込みの最重要ターゲットとしている路線の一つである。今年1月には、オバマ大統領が、80億ドルにのぼる高速鉄道、都市間旅客鉄道輸送に対する予算割り当てを発表したが、そのうちタンパ~オーランドには、12.5億ドル(約1125億円)が配分された。すでにおカネが付いているのだ。フロリダ州が見込む同路線の総事業費は、32.3億ドル(約2900億円)という巨大なプロジェクトである。

 航空機や自動車よりもエネルギー効率が高い鉄道輸送は、世界的な環境問題の高まりを受け、世界中で注目を浴びている。米国、中国、ブラジル、ベトナムなどなど、高速鉄道導入の計画が目白押しだ。

ついに本気なったJR東海
虎の子の新幹線とリニアを海外に

 日立製作所や川崎重工など車両メーカーは、早から海外へも進出しているが、昨年から真打ちとも言えるJR東日本(東日本旅客鉄道)、JR東海が本格的に海外展開に乗り出して来た。特にJR東海は、葛西敬之会長が、近著のなかで「創業第二期のもう一つの課題が、N700系新幹線のトータルシステムと超電導リニアのトータルシステムの海外輸出です」(『明日のリーダーのために』)と明言。昨年7月には、担当セクションとして「海外高速鉄道プロジェクトC&C事業室」も発足させた。

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原 英次郎 [週刊ダイヤモンド論説委員]

1956年生まれ、佐賀県出身。慶應義塾大学経済学部卒。
1981年東洋経済新報社に入社。金融、証券、エレクトロニクスなどを担当。
1995年『月刊金融ビジネス』、2003年4月『東洋経済オンライン』、
2004年4月『会社四季報』、2005年4月『週刊東洋経済』の各編集長などを経て、2006年同社を退社。
2010年3月ダイヤモンド・オンライン客員論説委員、2011年10月編集長、2015年1月より現職。
主な著書に『銀行が変わる?!』(こう書房)、『素人のための決算書読解術』(東洋経済新報社)。

日本を元気にする企業の条件

悲観論一色の日本経済。リーディング産業不在の中、ともすれば、元気な企業などないという錯覚に陥りがちだ。しかし足元をよく見れば、次代の主役はたくさんいる。彼ら元気印企業の発想と取り組みに学ぼう!

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