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福井エドワードのINSIDEグリーン革命

日本でも本格化するか?経営の品質を問う
“サステイナブル金融”の新常識

福井エドワード
【第9回】 2009年8月20日
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 4月に策定された経済対策のための補正予算で、環境省から、目新しい政策メニューが提示された。

 『金融機関による「環境格付」のための企業調査・審査に対する補助制度の創設』として、2億4000万円の予算が計上された。銀行や証券会社等が、環境を考慮に入れた融資や投資を行ったり、環境をテーマにした投資ファンドを設計する際に、調査費用として、概ね数百万円~1000万円程度を補助するそうだ。

 さらに、銀行などが既に実施している環境格付け、或いは上記の補助を受けて新たに設定された環境格付に基づいて、温暖化対策向けの設備投資のための融資を受ける場合、3%を上限に3年間利子補給を受けることが出来る。こちらは、45億円の予算が措置されているので、毎年15億円の支給を3年間行うとして、概ね600億~700億円の融資枠が、この利子補給の対象となる。

 ただし、利子補給を受ける事業者は、金融機関から温暖化対策に係る環境格付を受けた上で、以下のいずれかを誓約する

① 3年間(2009 年から2011 年まで)でCO2排出原単位6%改善又はCO2排出量6%削減

② 5年間でCO2排出原単位10%改善又はCO2排出量10%削減。

 これらが条件であるため、一見するとハードルが高そうだ。

 実際、利子補給制度は、19年度、20年度(利子補給は1%)にも実施されていて、制度の対象になった融資は100億円程度、件数としては10件程度とのこと。

 従来は政策投資銀行が先行して実績を有しており、メガバンクなどもメニューを揃えてきたところであるが、さらに地銀など幅広い金融機関に同様の制度を拡げていくことに狙いがあるそうだ(環境省・総合環境政策局・環境経済課 松本秀一課長補佐 談)。環境格付けの項目は、環境省のプレスリリースの添付資料「平成21年度環境格付のための企業調査・審査事業に係る公募要領 」の別紙2(8ページ目)と別紙3(9ページ目)を参照されたい。

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福井エドワード

ブラジル・サンパウロ生まれ。幼少を米国シアトルで過ごす。東京大学法学部卒。イェール大学 MBA。建設省(現・国土交通省)、米大手VCのアクセルパートナーズ(サンフランシスコ)、みずほ証券投資銀行グループ等を経て、2004年からプライベートエクイティ投資コンサルティング会社ルビーインベストメントリサーチ。国内外の人脈を生かし、環境・エネルギー分野で精力的な活動を展開している。1月に発足した低炭素経営研究会の幹事も務める。現在参加企業を募集中。
◎同研究会に関するお問い合わせはこちら


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オバマ政権の“グリーンニューディール”で、世界の環境ビジネスは飛躍のチャンスを得た。環境技術大国の日本がこの機を逃す手はない。環境投資の最前線で活躍する筆者が、商機の在りかを探る。

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