ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
団塊・シニアビジネスで勝ち組になる!

最も有能な営業マンは「顧客」だ!

村田裕之 [村田アソシエイツ株式会社代表取締役/東北大学特任教授]
【第4回】 2008年2月6日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

 「よい商品だと思うんですが、なかなか売れないんです」「これは絶対の自信作だったのですが、さっぱり売れませんでした。どうしてでしょうか」

 商品開発の担当者から、こんな相談を受けることが多くなっています。

 ところが、この「よい商品」というのがクセモノなのです。

 よく聞いてみると、誰にとって、どういう点で「よい商品」なのかが結構あいまいで、商品開発した担当者が、勝手に「よい商品」だと思いこんでいる場合が多いようです。

 その一方で、確かに商品の品質やデザインは素晴らしいのですが、他のいろいろな理由で思うように売れない場合もあります。こうした商品の場合、商品そのものより、商品の売り方、つまり「商品営業」の方法に何らかの課題があり、壁に突き当たっているのです。

 シニア市場を対象としたビジネスでよく見られるのは、次の3つです。

 (1)顧客が利用しないメディアに商品情報を告知してしまう
 (2)顧客が気づきにくい流通チャネルに商品を流してしまう
 (3)顧客の琴線に触れない商品イメージを告知してしまう

 こうした問題の根本原因は、商品・サービスの「提供者」と「利用者=顧客」とのやり取りにおけるミスマッチです。正確にいうと、当該商品・サービスに関する提供者と利用者との「メディア」「流通チャネル」「商品イメージ」のミスマッチの総和なのです。

 したがって、このようなミスマッチを何らかの方法で低減することで、このミスマッチに起因する商品営業の壁を越えることが可能となります。
次に、そうした方法をすでに団塊・シニア市場において実践している例を紹介しましょう。

 スヴェンソンというドイツのかつら会社があります。日本国内での売上げは、2005年3月現在で39億円。しかし、使用継続率が97.5%ときわめて高く、かつらを利用する人の間で評判が高いようです。顧客年齢層は、男女とも20代から80代まで、男性が顧客の約八割を占めます。

 スヴェンソンのかつらが優れている点は3つあります。

 第一に、商品品質がよく、利用者の細かいニーズに応えた内容になっていること。編み込み式増毛法という独自の技術で、1ヵ月間24時間常用できます。軽く、自然で、かつらをつけているという感じがしない、というのが利用者の意見です。また、通気性がよく、地毛の場合と同じ感覚に近いといいます。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR


おすすめの本
おすすめの本
村田裕之氏の著書『団塊・シニアビジネス「7つの発想転換」』好評発売中!

近年、団塊世代をターゲットに、商品・サービス開発に取り組む企業が急増している。しかし、一部を除いては試行錯誤が続いているのが現実だ。こうした状況を打破するためのヒントを、成功事例とともに分かりやすく解説。村田裕之著。1600円(税別)

話題の記事

村田裕之 [村田アソシエイツ株式会社代表取締役/東北大学特任教授]

新潟県生まれ。1987年東北大学大学院工学研究科修了。日本総合研究所等を経て、02年3月村田アソシエイツ設立、同社代表に就任。06年2月東北大学特任教授、08年11月東北大学加齢医学研究所 特任教授、09年10月に新設された東北大学加齢医学研究所スマートエイジング国際共同研究センターの特任教授に就任。エイジング社会研究センター代表理事。わが国のシニアビジネス分野のパイオニアであり、高齢社会研究の第一人者として講演、新聞・雑誌への執筆も多数。
 


団塊・シニアビジネスで勝ち組になる!

多くの企業がシニアビジネスに参入していますが、ほとんどが苦戦を強いられています。その壁を突き破る、驚きの発想転換術をお教えします。

「団塊・シニアビジネスで勝ち組になる!」

⇒バックナンバー一覧