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佐賀県武雄市・樋渡啓祐市長インタビュー【後編】
僕は反対派を説得しない
仲間を増やして無力化する

ダイヤモンド・オンライン編集部
2014年8月1日
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前回に続き、樋渡啓祐市長インタビュー後編をお届けする。今回は、改革のアイデアをいかにして実現してきたかを中心に聞く。インタビューの途中で、質問しようと武雄市のホームページからダウンロードした「武雄市総合計画基本構想」を取り出して、広げた時のことだ。資料の表紙には「計画期間平成19年度~平成28年度」と書いてある。樋渡氏が市長になったのは、2006年(平成18年)である。そこで思わぬ発言が飛び出した。(聞き手/ダイヤモンド・オンライン編集長 原 英次郎)

総合計画なんて必要ない

ひわたし・けいすけ
1969年佐賀県武雄市に生まれる。93年東大経卒、総務庁(現総務省)に入庁。2006年武雄市長に当選。TSUTAYAを展開するCCCと組んで、昨年4月、武雄市図書館を再生。次に取り組むのは教育革命。今年4月に、公教育と学習塾が組む「官民一体型」 の学校を開校すると発表。仕事上のキーワードは、「まずやる、速い、やめる、ほいほい組む」。あとは「作り笑顔で勝負」。と言いつつ、実は仕事よりもランニングが好き 。今年は秋のマラソンにチャレンジ。5時間を切れたらいいなと、密かにたくらんでいる。5月刊行の著書『沸騰!図書館』で、新書大賞や本屋大賞、できれば芥川賞を狙っているとの噂も。 Photo by Kazuaki Toyonaga

 オレそれ見てないんですよね。書くなって言っても書くんです。総合計画なんていらないって言っているのに、隠れてコソコソ書いていたんでしょうね、たぶん。

――そうだったんですか。これ最初読んだ時は、それほど物議を醸すような突拍子もないことが書いてあるわけではないという印象でした。

 僕それ1回も見てないもん。総合計画なんかつくるなって言っているんだから。だってその通りにならないから。計画をつくるのにこんな労力使うくらいなら、目先の問題に取り組んでくれって。だって、お医者さんが総合計画なんか作りますか。目の前の課題をやっつけるのが、僕ら行政人としてのプロフェッショナルな仕事なのに、こうやって隠れてつくるんですよね。書いてもらっていいですよ、全然。だから僕が市長になった時というのは、まだそういう意識があったんでしょうね。だけどもういまは総合計画は必要ないって、みんなわかっていると思いますよ。

――総合計画の初年度は、樋渡さんが市長になった翌年になっていますが……。

 そうそう。僕の力がまだない時ですよ。うちはだから総合計画なんて全部絵にして、カレンダーで市民に配りましたから。それで十分なんですよ。要するにそれも市民に考えるきっかけを与えるわけだから。こんな長い文章をつくったって誰も読みません。

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