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代々木ゼミナールの「20校舎閉鎖」は
何を教えてくれるか?

山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]
【第343回】 2014年8月27日
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苦戦しているとは聞いたが……
代ゼミ「20校舎閉鎖」の衝撃

 あの代々木ゼミナールが、全国の校舎の7割に当たる20校舎を閉鎖することを発表した。

 大学受験予備校としての代ゼミが苦戦しているらしいことについて、筆者はたまたま関係者から聞いたことがあった。駿台予備校、河合塾と並んで、三大予備校の1つと称される同校だが、2013年度の東大合格者数で見ると、代ゼミの369人に対し、駿台予備学校は1257人、河合塾は1101人と、他の2校に実績面で大きく離されていた。

 また、少子化による大学受験志望者の長期的減少傾向、さらに大学入試の競争緩和などを考えると、「大学受験のサポート」というサービス自体の需要が縮小することは理解できる。予備校の校舎を集約することは、普通の経営戦略だろう。とはいえ一気に20校舎の閉鎖とは、何とも思い切った手を打つものだ。

 また代々木ゼミナールは、校舎の閉鎖に関連して、講師を中心に数百人規模の希望退職を募るという。加えて、同校が行っていた全国模試も中止するという。

 文部科学省の資料(「大学入学者選抜、大学教育の現状」)を見ると、大学の入学定員が微増を続ける中、志願倍率は趨勢的に低下傾向にあり、平成25年(2013年)では1.16倍に過ぎない。読者の年齢によって実感を伴う時期は異なるだろうが、たとえば昭和51年(1976年)なら2.15倍、平成4年(1992年)なら1.94倍である。

 難関とされる大学には常に入学志望者が集まるが、それでも全体の競争環境がこれだけ緩和されれば、かつてのような「狭き門」ではない。

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山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]

58年北海道生まれ。81年東京大学経済学部卒。三菱商事、野村投信、住友信託銀行、メリルリンチ証券、山一證券、UFJ総研など12社を経て、現在、楽天証券経済研究所客員研究員、マイベンチマーク代表取締役。


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